Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
本研究は、アミロイドーシス発症の分子機構を一般的に説明する新規モデルの確立を目標とする。この為に、アルツハイマー病Aβアミロイドーシス及び長期血液透析の合併症であるβ2-ミクログロブリン(β2-m)アミロイドーシスをモデル疾患に選び、1.種々の生体分子がアミロイド線維形成を促進・阻害する分子機構を、特に細胞外分子シャペロンのアミロイド線維形成抑制機構に焦点を当て、複雑な生体分子間相互作用の精密な解析を通して疾病発症機構の観点から明らかにすること、及び2.アミロイド線維による細胞傷害機構を明らかにすることを目指す。本年度の成果:1.Aβアミロイドが脳の血管壁に蓄積して出血を引きおこす、脳アミロイドアンギオパチーの病態モデルとして、血管平滑筋細胞の基底膜成分によるAβ(1-40)アミロイド線維形成促進効果を検討した。この為に従来の試験管内反応系の反応条件を再検討し、新規反応系を構築した。試験管内Aβアミロイド線維形成において、Aβモノマーを低濃度にすると、界面と撹拌が必須であることが判明した。そこで、線維形成を強力に誘起する気液界面を排除した上で、核形成を引きおこしにくい担体に生体因子を固定化して撹拌することで、生体分子による比較的弱い線維形成誘起能を測定できる反応系を構築した。これを用いて基底膜モデルであるMatrigelや、laminin等がAβの核形成を強く誘起することを見出した。2.β2-mアミロイド線維による関節炎のモデルとして、培養滑膜線維芽細胞に対するβ2-mアミロイド線維の毒性を評価する手法を開発し、さらに、細胞とアミロイド線維の相互作用を直接可視化する方法を検討中である。また、細胞モデルリポソームを用いて毒性機構解析も行っている。
All 2011 2010
All Journal Article (15 results) (of which Peer Reviewed: 11 results) Presentation (22 results)
J.Mol.Biol.
Volume: 412(4) Issue: 4 Pages: 568-577
10.1016/j.jmb.2011.07.069
Biochemistry
Volume: 50 Issue: 15 Pages: 3211-3220
10.1021/bi2000017
日内会誌
Volume: 100 Pages: 1282-1288
Volume: 405 Pages: 851-862
J.Biol.Chem.
Volume: 286 Pages: 9668-9676
Volume: 286 Pages: 10856-10863
120006557644
Pharma Medica
Volume: 29 Pages: 35-39
Biochim.Biophys.Acta.
Volume: 1804 Pages: 986-995
Volume: 285 Pages: 19660-19667
Amyloid
Volume: 17 Pages: 50-62
FEBS Lett.
Volume: 584 Pages: 3348-3353
Volume: 400 Pages: 1057-1066
Protein Sci.
Volume: 19 Pages: 2347-2355
薬学雑誌
Volume: 130 Pages: 503-509
130000259538
医学のあゆみ
Volume: 別册 Pages: 75-81