濾胞状樹状細胞上のIgA受容体を介した粘膜免疫応答制御機構の解析
Publicly Offered Research
Project Area | Immunological Self Recognition and its Disorders |
Project/Area Number |
22021005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
本多 伸一郎 筑波大学, 医学医療系, 講師 (60360640)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥9,600,000 (Direct Cost: ¥9,600,000)
Fiscal Year 2011: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
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Keywords | 濾胞状樹状細胞 / 粘膜免疫 / Fc受容体 / IgA |
Research Abstract |
Fcα/μR欠損マウスではT細胞非依存性(TI)抗原のFDCによる抗原捕捉が亢進し、胚中心形成を始めとする液性免疫応答の亢進が認められる。Fcα/μRはナイーブマウスのパイエル板や抗原免疫後の脾臓のFDC上に発現が亢進するが、申請者はFcα/μR欠損マウスにおいて血中IgAが増加しており、この増加が腸管常在菌の排除、またはFDC上でのFcα/μRの発現還元によって消失することを見いだした。よってFcα/μRがTI抗原を含有する腸管常在菌由来抗原に対するFDCの活性化、ひいては血中IgA産生を制御していると考えた。本研究ではリンパ組織からCD45陰性FDC-M2陽性細胞を分画化する手法を確立し、この細胞が形態的、機能的にFDCであることを確認した。採取したFDCにおけるFcα/μRの局在を共焦点顕微鏡を用いて解析したところ、その大部分は粗面小胞体からゴルジ体に局在しており、lipopolysaccharides(LPS)刺激に伴って細胞表面上の発現が増加した。経静脈的に投与したTI抗原の脾臓FDCにおける捕捉および細胞内取り込みをflowcytometry法を用いて検討したところ、FCα/μR欠損マウスでは野生型マウスに比較して抗原のFDC細胞内への取り込みが低下し、一方でFDC細胞表面上の抗原量は増加していた。さらに採取したFDcにおいてFicollとIgMの複合体がFcα/μRを介して細胞内へ取り込まれることを明らかにした。よってFcα/μRはLPS刺激を始めとするFDCの活性化に伴ってFDC細胞表面上での発現が亢進し、捕捉された抗原-IgM複合体をFDC細胞内へ取り込むことによってFDC細胞表面上の抗原量を制御し、B細胞の活性化を調節している可能性が示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)