Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
γδ型T細胞はαβ型T細胞T細胞に比べて個体発生の早期に出現し、皮膚や腸管等の上皮間に多く存在する。このうち、Vγ6を発現するγδ型T細胞は、マウスの胎生早期に胸腺において分化して生殖器官の上皮内にホーミングする。我々はこの生殖器官や腹腔内に存在するVγ6陽性γδ型T細胞が、IL-17を産生することと胎生早期の胸腺ですでにIL-17産生能を獲得していること、その分化のマスター因子としてNおtch-1/HES1経路が必須であるを明らかにしてきた。本研究では、自然発生IL-17産生γδ型T細胞の自然免疫としての感染防禦機構での役割を明らかにした。Candida albicansカンジダ全身感染後の好中球浸潤とIL-17Aの産生は感染1日目に肺においてピークを迎えた。IL-17A-/-マウスではWTマウスに比べて、肺での好中球浸潤と菌の排除が障害されていた。IL-17Aは主にγδT細胞より産生されていた。Cδ-/-マウスではIL-17A産生と好中球浸潤の障害を認めた。γδT細胞からのIL-17A産生は、γδT細胞自身による抗原の認識によるものではなく炎症局所において産生されるIL-23により誘導された。IL-23はC-type lectin receptor(CLR)タイプレクチンレセプター経路に必須の分子であるCARD9欠損下でも野生型とほぼ同程度認められたが、Toll-like receptor(TLR)経路に必須の分子であるMyD88欠損下では著明な低下を認めた。さらにTLR2が感染後のIL-23誘導に関与しており、実際TLR2-/-マウスではIL-17A産生・好中球浸潤・菌の排除がWTマウスに比べて障害されていた。自然発生IL-17A産生γδT細胞がTLR2を介して産生されるIL-23に反応してIL-17Aを産生することで好中球浸潤を誘導し感染初期防御に関わることが明らかとなった。
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
自然発生IL-17産生γδ型T細胞の分化機構と自然免疫としての感染防禦機構は明らかにできたが、抗原認識機構ではやや遅れている。
自然発生IL-17産生γδ型T細胞の胸腺での分化機構と末梢での維持機構におけるNotchシグナルの役割と自己抗原を中心とした認識抗原の同定を推進する。
All 2011 2010
All Journal Article (9 results) (of which Peer Reviewed: 9 results) Presentation (2 results) Book (2 results)
Blood
Volume: 118 Issue: 3 Pages: 586-593
10.1182/blood-2011-02-334995
Eut.J.Immunol.
Volume: 41 Issue: 1 Pages: 246-251
10.1002/eji.201040773
Infect Immun
Volume: 79 Issue: 11 Pages: 4503-4510
10.1128/iai.05799-11
Volume: (In press)
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