オセアニア島嶼域における環境文明史の再構築
Publicly Offered Research
Project Area | Pan Pacific Environmental Changes and Civilizations |
Project/Area Number |
22101502
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Humanities and Social Sciences
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
印東 道子 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 教授 (40203418)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | オセアニア / 先史文化 / 島嶼環境 / 環境改変 / 人類移動 / 海域世界 / 環境変動 / 人間居住 |
Research Abstract |
本研究はオセアニアの島嶼環境を対象に、1)人類の移動史と古環境の関係、2)人類の居住史と環境改変、3)文明と環境のダイナミズムの解明の3つを研究目的として行った。 1)約20万年前に、ホモ・サピエンスがアフリカに誕生してから地球全体へと拡散居住を進めた歴史の中で、もっとも画期的なことは、海域への進出だった。4万5千年前に始まるオーストラリア大陸や太平洋の島嶼部への移動は、渡海技術が必要だった。そもそも、人類がなぜ海洋域へと進出したのか、なぜ大きな移動の波があったのかについて、環境変動との関係を検討した結果、寒冷化による陸地面積の増大と、その後の温暖化による海面上昇の時期が、人間の大きな移動期を演出した可能性が高いことがわかった。特に、島と島の距離の長いポリネシア地域における移動には、エルニーニヨ(南方振動)に起因する風向きの変化が大きく影響していることが指摘できた。 2)人類が新たな自然環境に居住を始めることで、なんらかの形で環境改変が行われる。特に、栽培農耕に関連して行われる森林などの破壊、土壌流出と海洋汚染などはその典型である。オセアニアのファイス島で、人の居住がどのように環境改変をもたらしたかを調べたところ、土壌の堆積スピードが地点によって大きく異なることがわかった。居住の歴史が長く、後背に栽培地のある地点では、1800年間で3メートルもの文化遺物を含む土壌堆積が検出された。他方、近隣のヤップ島では、内陸からの流出土壌が堆積した海岸部に、主食のタロイモ用水田として活用するようになった。環境改変の結果をプラスに活用した例である。 3)海洋地域では、気候の変動が人間の移動を引き起こしたり、沈降する島から脱出して新たな植民の地を探したりした歴史が繰り返され、まさに文明と環塊のダイナミズムを研究するのに適した地域である。この点に関する総合的な研究は、今後も継続して研究を行う予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(21 results)