Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究の目的はニュートリノ反応により生成される可能性のあるチャームペンタクォーク探索の基礎研究である。研究課題として(1)チャームペンタクォークを生成できる程度の低エネルギーのニュートリノ反応の検出、および(2)チャームペンタクォークの同定である。(1)に関しては反応で生成される粒子数の少ないものの検出効率の改善が要で前年に反応点から1本しかでないものでも反応点を確定できる方法を確立した。本年度は(2)のペンタクォークの同定の基礎研究を行った。我々は中性のペンタクォークを捉えることを考えている。ニュートリノ反応点から短距離走り2本(または4本)の荷電粒子に崩壊するものをとらえる。飛跡の見た目はOPERA実験で捕まえているD^0の崩壊と同じに見える。違いは崩壊娘の中に陽子がいることである。チャーム粒子と同定できる横向き運動量の大きなD^0様の崩壊で陽子を伴うものを探索する。崩壊粒子の運動量測定はクーロン電磁多重散乱による角度ずれを測定する事で行い20%~30%の測定精度である。また荷電粒子の電離損失は飛跡の濃さ(現像銀粒子の数)で評価し、飛跡の濃さはほぼ電離損失量に比例する。実際には自動飛跡読み取り装置で飛跡を読み取っているので現像銀の個数を直接測定しているわけではなく乳剤を16層の断層映像に分けて再構成している。飛跡が断層映像16層中の何層に現像銀による像が写っていたかを飛跡の濃さのパラメータ(パルスハイト)として取り出している。このパルスハイトと運動量から計算される電離損失の対応の関係を粒子別に算出した。ニュートリノ反応点から放出されている荷電粒子を対象に運動量と電離損失を測定する事で陽子同定を行った。
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
反ニュートリノによるチャームペンタクォークの探索で予想される困難、低エネルギーのニュートリノ反応点の検出およびチャーム粒子の崩壊検出、運動量解析ができている。また陽子同定についてもニュートリノ反応からの飛跡を使ってできている。
反ニュートリノによるチャームペンタクォークの探索のための基礎研究をすすめてきた。次にやりたいのはニュートリノ反応で生成されたラムダCの崩壊をしっかりと陽子同定をして示すことおよび反ニュートリノによる実際のチャームペンタクォーク探索実験を立ち上げることである。
All 2012 2011 2010
All Journal Article (6 results) (of which Peer Reviewed: 6 results) Presentation (2 results)
New J.Phys.
Volume: 14 Issue: 3 Pages: 33017-33017
10.1088/1367-2630/14/3/033017
Volume: 14 Pages: 13026-13026
Volume: 13 Pages: 93002-93002
Volume: 12 Pages: 113028-113028
Phys.Lett.B
Volume: 691 Pages: 138-145
JINST
Volume: 5 Pages: 4009-4009