人工シデロフォアを利用した高機能微生物センサーの開発
Publicly Offered Research
Project Area | Coordination Programming - Science of Molecular Superstructures for Chemical Devices |
Project/Area Number |
22108511
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
猪股 智彦 名古屋工業大学, 助教 (40397493)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 環境技術 / 細菌 / 生体材料 / 人工シデロフォア / 微生物センサー |
Research Abstract |
微生物を固定化する際の化学素子となるヒドロキサム酸型およびカテコール型人工シデロフォアとそれらの鉄錯体を数種類合成し,各種スペクトルおよび電気化学測定を用いて,それらの性質を評価した.これらの人工シデロフォア錯体を利用した微生物の培養実験から,ヒドロキサム酸型人工シデロフォアを錯体では,人工シデロフォアの末端置換基の形状により微生物内に取り込まれる速度に違いが生じること,またカテコール型人工シデロフォア錯体は大腸菌内に取り込まれることを確認した. 得られた人工シデロフォア錯体を自己組織化法により作製した活性エステル修飾金基板と反応させることで金基板上へ修飾した.得られた人工シデロフォア錯体修飾金基板の評価は表面赤外分光法および電気化学測定により行い,金基板上への人工シデロフォア錯体の修飾の有無および被覆率について評価した. 得られた修飾金基板を利用して,水晶振動子マイクロバランス法により微生物の吸着実験を行った.まずヒドロキサム酸型人工シデロフォア錯体を用いた修飾金基板では,シデロフォアの末端置換基の大きさに応じて吸着挙動に差が見られた.これはシデロフォア錯体と細胞表面のレセプターが貫入的な相互作用で結合しているため,置換基の大きさに応じて立体障害が生じたものと思われる.一方ヒドロキサム酸型およびカテコール型人工シデロフォア錯体修飾金基板を用いて各種微生物の吸着実験を行ったところ,利用した人工シデロフォアの種類と吸着される微生物に相関があることが見出された.これは微生物表面のレセプターが相互作用可能な人工シデロフォアの種類が決まっているために生じる現象であり,選択的な微生物の吸着に本システムが利用できることが判明した. また検出限界向上のための金ナノ微粒子に人工シデロフォア錯体を修飾し,得られた人工シデロフォア錯体修飾金ナノ微粒子を用いて,微生物に対する吸着挙動の測定を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
人工シデロフォア錯体を修飾した基板を利用することで,各種微生物をセンシングすることに成功した.また用いた人工シデロフォアの形状や微生物側のレセプターの種類に応じて,吸着可能な微生物が決まること,つまり微生物を選択的に吸着可能であることを見出した.当初計画していた検出感度上昇のための人工シデロフォア錯体を修飾した金ナノ微粒子の合成も完了したため,概ね当初の計画通りに研究が進捗していると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
現段階ではセンサーとして水晶振動子マイクロバランス法を利用しているが,水溶液中での測定となるため,どうしても感度上昇および安定性向上の面で限界が生じている.今後はこれまでとは異なるセンサー素子上に人工シデロフォア錯体を修飾することで,より安定かつ感度良く微生物の吸着・検出を行う事の出来るシステムの構築を考えている.具体的には半導体センサーの利用や電気化学的手法による検出を考えている.
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)
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[Journal Article] Creation of Type 1 Blue Copper Site within a de Novo Coiled-Coil Protein Scaffold2011
Author(s)
D.Siga, D.Nakane, T.Inomata, Y.Funahashi, H.Masuda, A.Kikuchi, M.Oda, M.Noda, S.Uchiyama, K.Fukui, K.Kanaori, K.Tajima, Y.Takano, H.Nakamura, T.Tanaka
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Journal Title
J.Am.Chem.Soc.
Volume: 132
Pages: 18191-18198
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