Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では、金属錯体反応場とみなしたメゾスケールの蛋白質孤立空間に、アミノ酸置換による配位構造のプログラミングを施し、金属錯体の機能を制御する手法を確立する。具体的には、かご型蛋白質フェリチンの直径8nmのメゾ空間へ精密に金属錯体を集積するために、アミノ酸置換を施し、その機能発現へつなげる。このような金属錯体の機能制御法は、既存の合成分子によるナノ空間では困難であったが、かご型蛋白質フェリチンを用いることにより初めて実現可能となり、メゾスケール空間を用いた新しい配位化学の創成に貢献すると確信する。本年度はフェリチン内部空間の分子設計と金属イオンの一次元集積をおこなった。(1)一次元鎖体形成へのフェリチン変異体作成フェリチン内部空間への配位プログラミングには変異体作成が重要な鍵を握る。これまでの研究から、フェリチン内部に取り込まれた金属錯体は内部の三回対称軸チャネルと集積サイトと呼ばれる、His,Asp,Glu,Cys等の配位性アミノ酸残基が多数存在する二ヶ所の結合領域に集積する事を明らかとしている。そこで、集積サイトを基盤とし、特定の部位へ、金属イオンへ高い結合性を持つヒスチジン(イミダゾール)の導入や、アスパラギン酸やグルタミン酸(-COOH)への置換による負電荷導入を行い、カドミウムイオンを7つ連結する事に成功した。
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Angew.Chem.Int.Ed.
Volume: 50 Pages: 4849-4852
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http://www.kitagawa.icems.kyoto-u.ac.jp/index.html