高CO2順化に必須の遺伝子探索とその機能解析:植物は、なぜ糖尿病を患わないのか?
Publicly Offered Research
Project Area | Comprehensive studies of plant responses to high CO2 world by an innovative consortium of ecologists and molecular biologists |
Project/Area Number |
22114512
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
三宅 親弘 神戸大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (80294289)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥20,540,000 (Direct Cost: ¥15,800,000、Indirect Cost: ¥4,740,000)
Fiscal Year 2011: ¥10,270,000 (Direct Cost: ¥7,900,000、Indirect Cost: ¥2,370,000)
Fiscal Year 2010: ¥10,270,000 (Direct Cost: ¥7,900,000、Indirect Cost: ¥2,370,000)
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Keywords | 植物 / 二酸化炭素排出削減 / 地球化学 / バイオマス / タンパク質 |
Research Abstract |
我々は、植物糖代謝(光合成および呼吸)過程において、副産物として生成する毒性アルドケト化合物(糖アルデヒド)による細胞障害(植物糖尿病)の発症メカニズムおよび解毒メカニズムの全容解明を目的に研究を行っている。本年度は、以下2つのことを中心に研究を行った。(1)糖アルデヒドによる酸化障害のメカニズム解析、(2)糖アルデヒド無毒化酵素欠損RNAiシロイヌナズナを用いて、解毒機構の解析である。 (1)糖アルデヒドによる酸化障害のメカニズム解析 糖アルデヒドの毒性解析のために、反応液中での糖アルデヒドによる活性酸素生成を検証したところ、自動酸化によるスーパーオキシドラジカル生成を認めることができた。また、この自動酸化により、葉緑体チラコイド膜タンパク質の分解が促進されることが明らかとなった。今後は、分解を受けるタンパク質の同定とその機能解析を行う予定である。 (2)糖アルデヒド無毒化酵素欠損RNAiシロイヌナズナ 細胞内糖アルデヒドの解毒機構を明らかにするために、アルデヒド無毒化酵素を欠損させたシロイヌナズナを用いてその生育・光合成解析を行った。欠損株は、野生型と比べてその生育が大きく抑制された。さらに、光合成速度の低下も認められた。細胞内での糖アルデヒドによるタンパク質の酸化修飾を調べたところ、欠損株にて多くの修飾タンパク質の存在が認められ毒性アルデヒドによる細胞障害(糖尿病)が発症していることが観測された。これらの結果は、植物の生育において糖アルデヒド化合物の無毒化は必須であることを示すものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)