能動的触覚の数理モデルの設計と神経活動-触運動間コミュニケーションの解明
Publicly Offered Research
Project Area | The study on the neural dynamics for understanding communication in terms of complex hetero systems |
Project/Area Number |
22120501
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Complex systems
|
Research Institution | Osaka Electro-Communication University (2011) Hokkaido University (2010) |
Principal Investigator |
柳田 達雄 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (80242262)
|
Project Period (FY) |
2010 – 2011
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
|
Budget Amount *help |
¥7,670,000 (Direct Cost: ¥5,900,000、Indirect Cost: ¥1,770,000)
Fiscal Year 2011: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2010: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | 脳の数理モデル / ニューラル・ネットワーク / 能動的触覚 / マルコフ連鎖モンテカルロ法 / 複雑系 / 非線形システム / 数理モデル / 脳 / コミュニケーション |
Research Abstract |
複数システムからのヘテロな情報を統合し,柔軟な情報創成を可能とさせる総体システムとして能動的触覚かある.そこでは,接触する事により生じる皮膚感覚に手指の位置,動き,運動方向の感覚が加わり,その総体として認知が成立している.このような能動的触覚システムが自己組織的に形成される事が脳の柔軟な情報創成を可能としていると考えられる.本研究課題は触運動,刺激受容体,運動制御回路からなるヘテロなシステムの情報を統合して実際に触対象を検知する数理モデルを設計し,情報統合するためのコミュニケーション様式の数理的解明を目指す. 本年度は前年度に得られたモデリング手法,および触対象を能動的に検知する数理モデルを複数相互作用させ,個体間に発現するコミュニケーションの解析をこころみた.モデルに所与する機能として複数個体の相互作用による協働が創出される条件を課した.各個体の興奮性セル・オートマトン網をマルコフ連鎖モンテカルロ法により同時学習させ運動制御させて相互作用により協働させた.その結果,与えられた協働条件に応じた運動が創出され,個体適応の競合度により主従関係・同期などの運動様式が現れた.今後は運動とニューロン発火との関係性,記号化されたコミュニケーションの抽出し協働のダイナミカルな形成過程の数理的解明を目指す.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
能動的触覚の数理モデルを構成する設計手法の確立,およびモデルの解析からコミュニケーションの解明が本研究課題の主目的である,マルコフ連鎖モンテカルロ法による能動的触覚モデリングが可能である事を示し,自発的な触運動により対象を検知しうるモデルを提示した.本年度は,これらモデルが複数相互作用した大規模モデルを構成し,それら創出するコミュニケーション構造を解析中であり,おおむね順調に進展していると考える.
|
Strategy for Future Research Activity |
ニューラル・ネットワーク,ここでは興奮性セル・オートマトンを内包し対象を能動的に検知する触覚モデル間の相互作用から創出されるコミュニケーションの構造を解明する.このモデルはマクロモデルでありながらも先に述べたようにニューラル・ネットワークを内包しているため,行動とニューロン発火の相関を解析する事が可能であるため,コミュニケーションと脳内モデルの関係性を詳細に調べる事が可能である.今後はミクロなニューロン発火状態から記号化された行動(コミュニケーション)が創出される数理構造の解明を目指す。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)