高次認知過程を伴う協調行為の生成に関するその動的メカニズムの構成論的理解
Publicly Offered Research
Project Area | The study on the neural dynamics for understanding communication in terms of complex hetero systems |
Project/Area Number |
22120523
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Complex systems
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
谷 淳 独立行政法人理化学研究所, 動的認知行動研究チーム, チームリーダー (60425634)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥11,960,000 (Direct Cost: ¥9,200,000、Indirect Cost: ¥2,760,000)
Fiscal Year 2011: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2010: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
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Keywords | 知能ロボティックス / 自己組織化 / ニューラルネットワーク |
Research Abstract |
人間は他者の行為を、自分の行為との関係から予測するような内部モデルを獲得していると考えられている。しかし、自由意志をもって勝手に振舞う側面を持つ他者の全てを予測することは不可能である。そこで、各時点において相手の振る舞いの予測自身がどの程度正しいかをも予測しうるような数理モデルを、尤度最大化を基本原理として考え、それを回帰型神経回路(RNN)モデル上に実現した。本モデルの特徴は、予測が可能と推定される部分の学習は強く行われ、予測が不可能と推定される部分の学習は弱く行われることにより、予測可能な部分の構造が、予測できないランダムな要素に攪乱されずに安定的に学習できることにある。本年度は、上述のモデルにおける(1)運動パターンの記憶容量について、(2)記憶させたパターンに関する生成と認識のダイナミクスについての2点に関し調査を重点的に行った。計算実験において、最大24個の2次元ノイズ付き時系列パターンを、素子数を変えたRNNモデルに学習させ、素子数と学習可能パターン最大数の関係を調べた結果、24パターンの学習においては50個の素子が必要であり、学習パターン数を減らしていくと必要な素子数はそれに線形に減少することが判明した。また学習後のパターン再構成において、各対象パターンの形状のみならずそれに潜在するノイズの量の推定も可能であることが判明した。さらに学習パターンの再認識を、新たに提案する計算手法、Error Regression Scheme(ERS)を用いて、全ての学習パターンについて執り行なう試験を行った。その結果、全ての対象パターンについて、単なる入力引き込みでは認識が成立しないケースにおいても、ERSを用いた場合、入力パターンの認識は瞬時に正しく執り行われることが確認された。本結果は、提案するモデルは、上述の問題に対して極めて有効であることを示している。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)