Investigation of the spin nematic state via magnetization and magnetostriction measurements in strong pulsed magnetic field
Publicly Offered Research
Project Area | Physical Properties of Quantum Liquid Crystals |
Project/Area Number |
22H04467
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石川 孟 東京大学, 物性研究所, 助教 (70843192)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 量子スピン液晶 / 量子スピン液体 / パルス強磁場 / 磁化測定 / 歪み測定 / 新物質開発 / 量子磁性体 / スピンネマティック / 結晶育成 / 磁歪測定 |
Outline of Research at the Start |
物質の状態が気体、液体、固体と変化するように、磁性体の中の電子スピンの状態も、温度変化や磁場印加によって様々に変化する。量子磁性体に強い磁場を与えると、スピンネマティックとよばれる電子スピンの量子液晶状態が現れると理論的に予測されている。本研究では、候補物質の磁化と磁場により引き起こされる歪みを精密に測定することによって、スピンネマティックに特有な磁気応答を検出することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
物質の状態が温度を変えると変化するように磁性体のスピンの状態も温度や磁場によって様々に変化する。本研究では磁気相互作用の競合が存在する磁性体や、特異な幾何学的格子上に電子スピンが並んだ磁性体に対し、低温で強い磁場を印加した場合に現れることが期待される、スピンの液晶や液体状態の特徴を磁化測定と歪み測定を用いてとらえることを目標とした。 磁気相互作用の競合が存在する二次元磁性体ボルボサイトでは、30テスラ程度の磁場中でスピンの液晶状態が現れると期待されている。本年度は、実験に必要な単結晶試料の育成に成功した。単結晶の磁化測定を実施し、結晶軸の異なる3方向に関して磁化過程を観測することが出来た。磁化過程から、印加する磁場方向によって異なる磁場誘起相が生じることが明らかとなった。さらに、光ファイバーを用いた歪み測定を実施し、磁場に平行な方向の歪みを観測することに成功した。今後、磁場方向に垂直な方向の歪みやより低温といった多角的な実験を行いスピン液晶状態における応答を調べる。 さらに、スター格子とよばれる二次元格子をもつ有機無機ハイブリッド磁性体に関して単結晶を育成し、パルス強磁場中で磁化測定を実施した。その結果、磁化プラトー状態への相転移を含む全磁化過程の観測に成功した。磁化過程から、実効的なハニカム格子が低温で実現していることが明らかとなった。また、関連するハニカム格子磁性体三ヨウ化サマリウムの結晶育成と磁化測定を実施し、成果を論文として報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
パルス強磁場下での物性測定実験に必要な量の単結晶試料を予定通り合成することが出来た。試料の取り扱いに必要な環境を整備し、計画していた物性測定実験をスムーズに開始することが出来た。 当初予定していたボルボサイトの磁化測定と歪み測定のうち、磁化測定に関しては計画通り実施することが出来た。光ファイバーを用いた歪み測定に関しては、測定のセッティングや実験条件の確立に試行錯誤が必要であった。信頼できるデータを得られるまでに時間を要したが、実験結果が徐々に集まりつつある状態であり、順調に進行しているといえる。 さらに、スター格子をもつ磁性体やハニカム格子をもつ三ヨウ化サマリウムといった新たな物質系の磁性を調べることが出来た。両物質ともに、実験を行った温度域においては量子スピン液体的に振舞うという興味深い結果が得られた。また、両物質に関して成果を論文としてまとめることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はボルボサイトの歪み測定実験を中心的に実施する。前年度実施することができなかった磁場方向と垂直な方向の歪みの測定や、より低温での歪み測定実験を実施し、スピン液晶状態を多角的に調べる。歪み測定の結果と磁化測定の結果と合わせ、スピン液晶が実現していると期待される温度、磁場領域でのスピン相関に関する知見を得る。必要に応じて、関連する理論研究者と共同研究を行い、データの解釈を行う。 前年度に磁化測定を実施したスター格子磁性体に対しても、歪み測定実験を実施する。幅広い磁場領域において観測された1/3プラトー状態においては、プラトー状態を安定化させるような歪みが現れていることが予想されるため、これを検証する。 本年度が研究の最終年度であるため、本研究で得られた成果を積極的に発表する。ボルボサイトの磁化測定と歪み測定については歪み測定のデータが集まり次第論文にまとめる。また、国内外の学会や研究会で積極的に発表を行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)