Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本公募研究では、以下の3つの研究を軸として進める。(A) 系統的な中性子星ニュートリノ冷却計算の実行:ニュートリノによる中性子星冷却の系統的シミュレーションを行う。また、それらを解析的な表式を用いて中性子星物理との対応関係を明らかにする。(B) ニュートリノ解析フレームワーク作成:実際に超新星が銀河系内で起こった際に観測されるニュートリノ信号の解析フレームワークを作成 する。(C) 近傍超新星の可視光観測完備性を背景に、新しい背景ニュートリノ解析手法を構築する。
超新星爆発は、大質量星がその一生の最期に起こす大爆発である。星のコアが中性子星を形成するとともに引き起こされることがSN1987Aの観測により実証されているが、爆発機構はいまだ大きな謎のまま残されている。その理由として、超新星の瞬間は既知の全ての相互作用(重力、電磁気力、強い力、弱い力)が全て重要な働きを及ぼす極めて複雑な状況が実現されていることが挙げられる。こうした特性により、超新星の瞬間には多種多様な信号が発生する。したがって、超新星はマルチメッセンジャー観測の絶好のターゲットである。銀河系内で起これば、ニュートリノと重力波を駆使して爆発機構に迫ることが可能となるだろう。しかし、爆発直後(1秒以内)は様々な流体不安定性に代表される物理過程が複雑に絡まり合っており、定量的な予言を行なうことが非常に困難である。そこで、本研究では爆発開始後1秒以降の放射に着目し、定量性の高い理論モデルを構築することを目標とする。また、実際に超新星が起こったときに実験データ解析に活用できるパイプラインを作成する。今年度は、主に以下の2つの研究に進展があった。1) 近傍銀河で超新星が発生すると、ひとつの超新星から期待されるニュートリノの個数は1個未満となり、単一超新星からのニュートリノ検出は期待できない。しかし、超新星が発生した時刻を中心に時間積分を行うことで、複数の超新星ニュートリノの合算し、検出が可能であることを示した。2) 超新星ニュートリノのデータ解析パイプラインコードをアップデートし、遠方の超新星からの少数統計ニュートリノに基づくパラメータ推定が可能となった。さらに、このコードを公開することでコラボレーション外の研究者も超新星ニュートリノ解析が可能な体制を整えた。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2024 2023 2022 Other
All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (7 results) (of which Int'l Joint Research: 4 results, Peer Reviewed: 7 results, Open Access: 7 results) Presentation (13 results) (of which Int'l Joint Research: 4 results, Invited: 7 results)
The Astrophysical Journal
Volume: 963 Issue: 1 Pages: 68-68
10.3847/1538-4357/ad1e62
Physical Review D
Volume: 107 Issue: 8 Pages: 83015-83015
10.1103/physrevd.107.083015
Volume: 107 Issue: 12 Pages: 123034-123034
10.1103/physrevd.107.123034
Volume: 954 Issue: 1 Pages: 52-52
10.3847/1538-4357/ace52e
Publications of the Astronomical Society of Japan
Volume: 74 Issue: 3 Pages: 521-532
10.1093/pasj/psac010
Volume: 934 Issue: 1 Pages: 15-15
10.3847/1538-4357/ac795e
Volume: 935 Issue: 2 Pages: 86-86
10.3847/1538-4357/ac7ff7