Growth and physical properties on rare earth oxide hypermaterials
Publicly Offered Research
Project Area | Hypermaterials: Inovation of materials scinece in hyper space |
Project/Area Number |
22H04588
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
柚原 淳司 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (10273294)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥8,580,000 (Direct Cost: ¥6,600,000、Indirect Cost: ¥1,980,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
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Keywords | 希土類酸化物 / 準結晶 / 近似結晶 / 結晶成長 / 準結晶関連物質 / 準結晶関連構造 / 組成評価 / 構造解析 / 機能性物質 |
Outline of Research at the Start |
酸化物ハイパーマテリアルの機能創発を目指すにあたり希土類酸化物ハイパーマテリアルの創製が注目されている。本研究では、セリウム系酸化物ハイパーマテリアル超薄膜の創製条件を系統的に調べるとともに構造モデルを提案し、磁気的、電気的性質や誘電特性について明らかにする。セリウム以外の希土類酸化物ハイパーマテリアルの創製にも精力的に取り組む。また、酸化物ハイパーマテリアル超薄膜の構造の全容解明に向けて複合解析により原子配列の元素識別を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、希土類酸化物ハイパーマテリアルであるCeTi-O系準結晶関連超薄膜の創製方法を確立するとともに、低速電子回折、オージェ電子分光、X線高電子分光、走査型トンネル顕微鏡、ラザフォード後方散乱分光からなる複合解析により組成と原子密度を解明することができた。 具体的には、Pt(111)表面上にCe-Ti-O系超薄膜を種々の組成で作製し、広い組成範囲にわたり準結晶及び近似結晶の形成の有無や準結晶関連構造、超構造について構造と組成、原子密度について系統的に調べた。これらの複合的な実験結果をもとに、Ce-Ti-O系準結晶関連構造と(3x3)超構造の構造モデルを提案することができた。 さらに、Ce以外の希土類酸化物ハイパーマテリアルの創製研究に取り組んでおり、また、Pt(111)表面ではなくRh(111)表面における希土類酸化物ハイパーマテリアルの創製に向けて予備実験を行なった。 国際会議にて発表を2件行った。国内学会では、日本物理学会および準結晶研究会にて成果発表を行った。国際会議(ALC’22)では、Best Presentation Awardを受賞した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究目的である希土類酸化物ハイパーマテリアルの創製にすでに成功し、構造モデルの提案も行った。具体的には、試料は、Pt(111)単結晶表面およびサファイア基板上のPt(111)薄膜表面を用いた。作製した希土類酸化物ハイパーマテリアルのXPSスペクトルから希土類、チタン、酸素の各成分について測定し、表面原子密度を決定した。各段階にて、超薄膜の規則性、表面組成、表面平坦性をLEED 法、AES法、XPS法、STM法により調べた。表面組成は、表面敏感なAES法と上述のXPS-RBS法との併用により決定した。広域のSTM像より3次元島成長の有無を確認すると共に、原子スケールSTM像の明点、暗点のサンプルバイアス依存性から原子の存在箇所を特定し、得られたLEEDパターンや組成分析結果と矛盾のない結晶構造モデルを提案した。現在、論文投稿中であり、また、セリウム以外の他の希土類元素からなるハイパーマテリアルの創製研究に着手している。
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Strategy for Future Research Activity |
希土類酸化物ハイパーマテリアル超薄膜の創製技術を確立し、表面敏感な複合分析手法により結晶構造モデルを提案する。具体的な研究計画・方法を以下に述べる。試料はPt(111)単結晶表面およびサファイア基板上のPt(111)薄膜表面を用いる。超高真空チェンバー内にて表面を清浄化したのち、希土類原子の蒸着、チタン原子の蒸着と真空加熱、酸素雰囲気加熱を行う。各段階にて、超薄膜の規則性、表面組成、表面平坦性をLEED 法、AES法、XPS法、STM法により調べる。目的とするハイパーマテリアルの作製のために最適な各元素の表面原子密度を系統的に調べるため、真空加熱、希土類元素およびチタンの蒸着、酸素雰囲気での加熱を繰り返す。表面原子密度は、XPS法とRBS法の検量線から決定する。標準試料として、グラファイト表面上に希土類酸化物薄膜を0.1 nmから3 nmの範囲で作製し、RBS分析により希土類原子の表面原子密度を定量的に決定したのち、研究室保有のXPS装置にて希土類3dピークの信号強度と表面原子密度の関係を示すXPS-RBS希土類検量線を作成する。作製した希土類酸化物ハイパーマテリアルのXPSスペクトルから希土類、チタン、酸素の各成分について測定し、表面原子密度を決定する。表面組成は、表面敏感なAES法と上述のXPS-RBS法との併用により決定する。広域のSTM像より3次元島成長の有無を確認すると共に、原子スケールSTM像の明点、暗点のサンプルバイアス依存性から原子の存在箇所を特定し、得られたLEEDパターンや組成分析結果と矛盾のない結晶構造モデルを提案する。本年度は特に、バリウム、セリウム以外の希土類元素からなる酸化物ハイパーマテリアルの創製研究を重点的に行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)