Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では、蓄電固体界面の新機能開拓と界面新材料開発の一助を担い、界面ポテンシャル制御を通じ、プロトン配置の周期性から結晶構造が変化するパラメータを取り入れ、多様な物性測定からイオン-格子-電子間の相関機能がもたらす新物性を開拓するとともに、電界ポテンシャルのみで、電界のみでプロトンの動的制御を促し準安定状態間の構造相転移を利用した新原理の超低消費電力メモリの創製を行う。
本研究では、ゲート電圧の侵入電場によってプロトンの拡散方向を制御し、低抵抗のVO2 ⇔ 高抵抗のHVO2の構造相転移によってOn/Offするスイッチ、及び多値メモリが可能な双機能トランジスタの動作原理を解明し、イオン-電子相関の新機能物性を開拓することを目的としている。また、常誘電体ゲート材料を用いた低消費電力ニューロモルフィックチップ素子のアナログメモリとしての利用も期待できる。さらに、H2+Air雰囲気下でのゲート電界印可による連続的なチャネル界面のケミカルポテンシャル変調は、新物質形成を探る手段であり、新たな水素化合物の探索場としても利用可能である。本年度の成果では、水素ドープしたVO2チャネルを持つトランジスタの駆動原理を解析した。ゲートへの低電圧パルス印可では、ソースードレイン抵抗がスイッチとして振る舞う。一方で高電圧パルス(80 V以上)では、不揮発性アナログメモリ機能が発現する。高電界においては、VO2から準安定なHVO2構造へ結晶構造変化を引き起こし、系統的に解析したところ、ナノチャネル空間上にHVO2ナノドメインを形成ことが分かった。また、前年度のクロミズム物質においては、重水素Dを用いてどのような過程でVO2中に脱挿入するのかを実験、解析を行った。HVO2(DVO2)構造で安定化した結晶構造では、半年以上、室温・大気条件下で曝しておいても結晶構造、透過率物性は変わらず安定して存在していることが分かったり、実用性のある新しい材料を発見した。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Solid State Electrochemistry
Volume: 24 Issue: 12 Pages: 05882-05882
10.1007/s10008-024-05882-x
https://www.sanken.osaka-u.ac.jp/~kanki/