Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
ATG12-5-16L1を含むATG結合系はオートファジーにおいてLC3をオートファゴソーム二重膜に結合させるが、エンドリソソーム一重膜にLC3を結合させる非オートファジー機能も知られている。しかしその役割やメカニズムは不明な点が多い。我々はパーキンソン病病因キナーゼLRRK2がこのATG非オートファジー機能に鍵分子として関与し、リソソーム恒常性を維持する可能性を見出した。そこで本研究では、細胞におけるこの新規ATG非オートファジー機能の詳細を解明するとともに、非オートファジー機能欠損マウスの解析をすすめ、神経変性との関係など成体における役割を明らかにする。
ATG12-5-16L1複合体はオートファジーにおける機能とは別に、CASM(Conjugation of ATG8 to Single Membranes)と呼ばれる機構により、LC3などのAtg8ファミリー分子をリソソーム一重膜に結合させる。我々はこれまでに、LC3のほかにパーキンソン病(PD)病因キナーゼLRRK2もCASMを介してリソソームに局在化することを明らかにしてきた。本年度はまず、投稿論文の改訂のため、LRRK2のリソソーム一重膜上への局在化をCLEM法による電子顕微鏡観察により確認するとともに、LC3, GABARAPなどの6種類のAtg8分子とLRRK2との結合の有無について検討し、免疫沈降法ではいずれの分子とも結合しないことを確認した。またATG4の阻害によりAtg8脂質化を変化させてもLRRK2の局在や活性には影響しなかったことから、LRRK2のリソソーム局在化はAtg8との結合を介さないものと推察された。これらのデータは論文改訂後、J Cell Biol誌に発表した。CASMによるLRRK2制御機構についてはさらに検討を行った。LRRK2がATG16L1およびリソソームV-ATPaseと直接結合する可能性や、V-ATPaseの強制活性化によりLRRK2活性化が誘導されること、これによりリソソームの細胞外放出が誘導されることを見出した。神経変性との関連については、LRRK2の家族性PD変異の効果について解析を行ったが、明確な効果は認められなかった。リソソーム細胞外放出においてはエクソソーム様小胞の放出を伴うこと、細胞内在化した不溶性αシヌクレインも同時に放出され、これが受け手側の細胞内において凝集誘導能を有することなどを明らかにした。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Int'l Joint Research (4 results) Journal Article (5 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Peer Reviewed: 5 results, Open Access: 5 results) Presentation (15 results) (of which Int'l Joint Research: 5 results, Invited: 1 results) Remarks (1 results)
Autophagy
Volume: Mar 21 Issue: 7 Pages: 1-2
10.1080/15548627.2024.2330032
iScience
Volume: 27 Issue: 2 Pages: 108893-108893
10.1016/j.isci.2024.108893
Journal of Cell Biology
Volume: 223 Issue: 3
10.1083/jcb.202302067
Biomolecules
Volume: 13 Issue: 11 Pages: 1645-1645
10.3390/biom13111645
Journal of Cell Science
Volume: 136 Issue: 14
10.1242/jcs.261003
http://www.neuropathology.m.u-tokyo.ac.jp/