Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
オートファジーにより液胞/リソソームに運ばれるオルガネラの膜成分や脂肪滴などは、リパーゼにより分解されると考えられている。しかし、液胞/リソソームにおける脂質の分解・代謝の実態は、これまでほとんど解明されていない。本研究は、マルチモードオートファジーの終着点である”液胞”での脂質分解機構の全容を生化学的に明らかにすることを目的とする。酵母をモデル系とし、液胞で唯一同定されている脂質分解酵素、Atg15リパーゼに着目し、その活性調節機構を明らかにする。また、Atg15以外のリパーゼが機能している可能性について、リパーゼの評価系を新たに構築することで種々のオルガネラ分解を担う酵素について解析する。
オートファジーなどにより液胞/リソソームに運ばれるオルガネラの膜成分や脂肪滴などは、リパーゼにより分解されると考えられている。しかし液胞/リソソームにおける脂質の分解・代謝の実態は、これまでほとんど解明されていない。本研究の目的は、マルチモードオートファジーの終着点である”液胞”での脂質分解機構の全容を生化学的に明らかにすることである。これまで、出芽酵母を研究材料に用い、液胞に局在するホスフォリパーゼAtg15を中心に研究を行ってきた。私はAtg15の活性を生化学的に検出できる系を確立し、それを活用して以下の3つの成果を得ており、論文化の準備を進めている。1) Atg15の活性を阻害する新規タンパク質Vil1について、Vil1側の重要残基の同定した。さらに、Vil1タンパク質の存在量が液胞のプロテアーゼによって規定されていること、また、Vil1の細胞内局在を詳細に解析をした。 2)Atg15活性と膜の曲率との相関 脂質組成は変えずにサイズのみを変化させたリポソームやGUVを作製し、Atg15の活性の違いを評価した。 3) 動力学シミュレーション解析によるAtg15の構造変化 共同研究により、Atg15が不活性型から活性型へと変換する様子を捉えることに成功した。これらの成果は、液胞における脂質分解機構の解明に貢献する重要な進展である。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2023 2022
All Journal Article (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Peer Reviewed: 1 results) Presentation (5 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Invited: 2 results)
Journal of Cell Biology
Volume: 222 Issue: 12 Pages: 1-15
10.1083/jcb.202306120