Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では、アグリファジーをコントロールすることにより細胞内のアミロイド線維を分解できることを実証し、アグリファジーを誘導する NUT 化合物の作用機序を解明することで、アグリファジーがどのようにコントロールされているのかを明らかにすることを目的とする。
NUT化合物がタウオパチーモデルマウスにおいてもアグリファジーを誘導することを確認したことから、アグリファジー促進の薬理作用をもつ分子骨格を特定し、その分子骨格をもつ化合物群をあらたにADI (aggregate degradation inducer)化合物と呼ぶことにした。ADIのin vivoでの薬理効果と生体毒性をタウオパチーモデルマウスを用いて検証した。ADI-29を150ug/mouse/week(1.67mg/kg)をオリーブオイルに溶解し7ヶ月間蛍経口投与した結果、ADI-29投与群では有意にリン酸化タウの沈着と海馬の萎縮が抑制された。重要なことは7ヶ月間経口投与したマウスは体重減少がみられず、特段の副作用が現れなかったことであり、アグリファジー促進による分解過剰の生体に対する影響は少ないものと考えられる。今後、過剰分解が生体にどのような影響を与えるのかについて、主に細胞老化との関係において検証して行く必要があると考えている。ADI-29は脂溶性であるので、水溶性の誘導体ADI-89を作成して、タウオパチーモデルマウスに対する薬効を検証した。ADI-89をメチルセルロース溶液に溶解してモデルマウスに4週間投与したところ、ADI-29と比べて高い吸収性を示し、4週間の短期投与においても海馬の萎縮の抑制が有意に観察された。これらのことは、タウタンパク質の凝集体形成は、細胞内分解系の機能不全による変性タンパク質蓄積が原因ではなく、適切なタイミングでシードの分解ができていないために起こる現象であり、人為的に分解を促進することにより疾患の発症を抑制できることを示唆している。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2023 2022
All Journal Article (5 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results, Peer Reviewed: 4 results, Open Access: 5 results) Presentation (2 results) Patent(Industrial Property Rights) (2 results)
Scientific Reports
Volume: 13 Issue: 1 Pages: 14405-14405
10.1038/s41598-023-41492-9
Nature medicine
Volume: 29 Issue: 6 Pages: 1448-1455
10.1038/s41591-023-02358-9
コスモ・バイオニュース
Volume: 198 Pages: 1-4
Aging Cell
Volume: 21 Issue: 7
10.1111/acel.13615
New England Journal of Medicine
Volume: 386 Issue: 23 Pages: 2245-2246
10.1056/nejmc2204116