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マウス母体内における2細胞期胚の割球間競合の抑制機構と意義の解明

Publicly Offered Research

Project AreaProgram of totipotency: From decoding to designing
Project/Area Number 22H04673
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)

Allocation TypeSingle-year Grants
Review Section Biological Sciences
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

橋本 昌和  大阪大学, 大学院生命機能研究科, 准教授 (60580496)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2024-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥8,320,000 (Direct Cost: ¥6,400,000、Indirect Cost: ¥1,920,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Keywords割球間競合 / エピブラスト / 全能性
Outline of Research at the Start

in vitroにおいてマウス2細胞期の割球間に差がうまれる原因を解明することを目的とする。また、in vivoつまり母体内では割球間競合を抑制する意義を突き止めることを目的とする。これらの研究目的が達成されたあかつきには、母体内では割球間競合が起こらないように抑制し、2細胞期胚の全能性を担保することで効率的な個体発生を実現するメカニズムを理解することができる。

Outline of Annual Research Achievements

マウス2細胞期胚の割球は等価でともに全能性を持つか?という問題は長年において議論の的となり、実験的に検証されてきた。しかし、その検証実験の対象はE3.5相当の初期胚盤胞における内部細胞塊の位置や胎盤原基である栄養外胚葉への分化のバイアスがあるか否かであった。わたしはこれまでに、マウス胚2細胞期の割球を異なる蛍光でラベルし、その後の発生過程におけるそれぞれの娘細胞の動態を追ってきた。in vivoで発生した場合は2細胞期の両割球がE4.5相当の後期胚盤胞のエピブラストを含めた全ての組織に寄与するのに対し、in vitroで発生した場合では2細胞期の割球は胚体外組織については両割球が寄与するものの、エピブラストではどちらか片割球由来の細胞が優先的に寄与することを見出した。古典的な発生生物学的実験から、マウスの2細胞期胚の割球を分離しても、それぞれが後期胚盤胞まで発生しエピブラストを形成することから、in vitroでは2細胞期の片割球のみが全能性を失う「割球間競合」が起きていることが示唆された。しかしこの割球間競合を起こす原因は不明のままであり、本研究課題ではその原因がゲノムにあるのではないかという仮説のもと、検証実験をおこなった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

着床前胚のエピブラスト形成時に排除される細胞がどのような特徴を持つのか?これまで行ったシングルセルRNA-seqから排除される細胞ではDNA損傷ストレス応答に関する遺伝子発現の上昇が見られた。このことから、内部細胞塊からエピブラストが形成される過程で発生する異常細胞にはDNAになにかしらの損傷があるのではないかと考えられた。ヒト着床前胚では染色体の倍数性などに異常がよく報告されていることから、マウスの発生過程においても同様の現象が起きているのではと考えた。
そこでシングルセルレベルで細胞分化の状態(エピブラストまたは原始内胚葉として正常分化あるいはどちらにも分化できない状態)を細胞質画分のRNAシーケンスによって判断し、またそのゲノムの状態(倍数性の異常など)を核画分のDNAシーケンスによって判断することができれば理想である。しかし単一細胞レベルでその作業をハイスループットに行うのは容易ではなかったため、エピブラストと原始内胚葉の分化マーカーを蛍光免疫染色し、分化状態を判別した細胞をDNAシーケンスする手法を試した。その結果、免疫染色後でも単一細胞レベルでDNAの倍数性を読み取ることができた。この成果から研究はおおむね順調に進展しているといえる。

Strategy for Future Research Activity

単一細胞レベルでのエピブラストまたは原始内胚葉への分化状態とゲノムの倍数性を同時に計測する技術を確立できたものの、細胞ひとつひとつをマニュアルで操作するため、一度に多くの細胞を扱うことはできていない。今後はその作業を機械化などによって改善することでハイスループット化し多くのデータを回収し、分化状態とゲノムの状態を比較・検証していく。

Report

(1 results)
  • 2022 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] Understanding the mechanisms of epiblast formation and its application to the regenerative medicine2023

    • Author(s)
      Masakazu Hashimoto
    • Organizer
      The 1st JST International Symposium on Dynamics of Cellular Interactions in Multicellular Systems
    • Related Report
      2022 Annual Research Report
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

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