Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では、受精卵が全能性を獲得し、その後、細胞分化と共に全能性を消失する過程のエンハンサー・プロモーター相互作用のダイナミクスを、高解像度シングルセルゲノム3次元構造解析法を用いて明らかにする。これにより、初期胚発生における転写制御装置としてのゲノム3次元構造の詳細を明らかにし、遺伝、発生、幹細胞研究など幅広い分野で学術的波及効果が期待でき、不妊・先天異常などの原因解明に貢献すると共に、生殖医療の改善に役立つ。
本研究期間で、まず、ヒストンH3K4me1修飾とES細胞の分化過程におけるエンハンサー・プロモーター相互作用の変化に着目して研究を行った成果を、筆頭/責任著者として、Molecular Cellに報告した。当初は受精卵から初期胚の分化過程でのエンハンサー・プロモーター相互作用(E-P contacts)の詳細解明を目標としていたが、こちらは現在も研究継続中であり、一方で、よりE-P contactsの解析が容易に行えるES細胞の分化過程の研究に重点を移し、本研究期間内で成果をまとめることができた。また、本領域のテーマである全能性獲得に繋がる重要なサンプルとして、生殖細胞(卵子と精子)に関しても研究を行い、受精後の遺伝子発現制御に深く関わるDNAメチル化修飾の確立に関する研究で、こちらも筆頭/責任著者として論文を投稿し、本領域終了の2023年度末の時点でNature Communicationsより暫定受理を受けている。その他、複数の日本語総説や国内外の学会・施設で招待講演、セミナーを行い、また、本領域主催のシンポジウムや様々な学会に参加し、若手として国内外の研究ネットワーク構築の側面でも非常に意義のある領域参加期間であった。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2024 2023 2022 Other
All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (4 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Peer Reviewed: 3 results, Open Access: 3 results) Presentation (14 results) (of which Int'l Joint Research: 4 results, Invited: 5 results) Book (2 results)
Molecular Cell
Volume: - Issue: 9 Pages: 1742-1752.e5
10.1016/j.molcel.2024.02.030
Nature Communications(暫定受理、2024年3月時点)
Volume: -
PLOS Genetics
Volume: 19 Issue: 8 Pages: e1010855-e1010855
10.1371/journal.pgen.1010855
Medical Science Digest
Volume: 49 Pages: 40-41