Mechanisms underlying the periodicity of stem cells and auxin dynamics causing its periodic modulation
Publicly Offered Research
Project Area | Intrinsic periodicity of cellular systems and its modulation as the driving force behind plant development |
Project/Area Number |
22H04738
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
石川 雅樹 基礎生物学研究所, 生物進化研究部門, 助教 (00586894)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥7,800,000 (Direct Cost: ¥6,000,000、Indirect Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
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Keywords | 幹細胞 / オーキシン / 細胞伸長 / 細胞運命 / 周期性 / ヒメツリガネゴケ / 原糸体 / オーキシン排出担体 / 細胞運命転換 |
Outline of Research at the Start |
ヒメツリガネゴケ原糸体の頂端には、クロロネマ頂端幹細胞とカウロネマ頂端幹細胞の2種類の幹細胞が存在し、周期的に運命転換して入れ替わる。また周期変動する細胞は、外的・内的シグナルによる周期の変調により、どちらかの頂端幹細胞に細胞運命が固定されるため、この周期性は細胞運命転換を誘導するだけでなく、環境変化などに応答した細胞の可塑性を制御する分子基盤の一つであると考えられる。そこで本研究では、2つの頂端幹細胞の遷移で起こる周期性とその変調を駆動させる分子機構を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒメツリガネゴケ原糸体の頂端には、クロロネマ頂端幹細胞とカウロネマ頂端幹細胞の2種類の幹細胞が存在し、周期的に運命転換して入れ替わる。その周期性を駆動させる分子機構を明らかにするため、以下の実験を行なった。 (1) オーキシン排出担体として機能する可能性が高いABCトランスポーターPGP19bの細胞内局在は、オーキシンによって制御されることが示唆されている。そこでPGP19bの局在制御機構の手がかりを得るため、近位依存性ビオチン標識法を用いてPGP19bに結合する因子を同定した。そのなかでPGP19bの局在制御に関わっていると考えられる複数のPGP19b結合因子に蛍光タンパク質を融合させ、その細胞内局在を解析するとともに、それらの遺伝子破壊株を作出し、遺伝子破壊株におけるPGP19bの局在変化および原糸体頂端幹細胞の動態変化の解析を開始した。 (2) ヒメツリガネゴケの頂端幹細胞の成長様式は先端成長であり、アクチンと低分子Gタンパク質ROPによって制御されている。本年度では、オーキシンとアクチン骨格系の関係を明らかにするため、アクチンを可視化できるラインに、独自に改良を加えたオーキシンセンサーを導入した形質転換体を作製した。 (3) ヒメツリガネゴケの葉は、一つの葉頂端幹細胞を源にして形成される。葉頂端幹細胞から生じた葉細胞は、放射・垂層方向に分裂を繰り返して一層の細胞列からなる葉身を形成する。また葉の内側に位置した細胞は、並層分裂をして内部に通水組織をもつ中肋を形成する。この葉の発生において、時空間的に制御されているGRAS転写因子(SHR、SCR、LAS)が、細胞ごとの分裂方向を制御することを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
PGP19b結合因子の同定に成功し、それら因子の機能解析を行うための蛍光タンパク質挿入株、および、遺伝子破壊株を確立した。また、アクチンとオーキシン濃度変化を同時に可視化できる形質転換体を作出することができた。これらの形質転換体を経時的に解析することで、PGP19bの細胞内局在変化を制御する分子機構、および、頂端幹細胞の周期性を作動させる分子機構に迫ることが可能になったと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度に引き続き、石川が研究全体を統括し、研究協力者とともに以下の実験を行う。 (1) オーキシン濃度変化に応じたPGP19b結合因子の細胞内局在変化、および、それらの遺伝子欠失株の解析を行い、PGP19bの細胞内局在変化を制御する分子機構を明らかにする。 (2) アクチンとオーキシン濃度変化を同時に可視化できる形質転換体を用いて、細胞運命転換に伴うオーキシン濃度の周期的変動とアクチン動態変化を調べるため、長時間タイムラプス解析を行う。また外生オーキシンを加えたときのアクチン動態変化についても調べ、AI技術を用いた画像解析を行うことで、オーキシンがアクチン動態にどのような影響を与え、細胞伸長を促進するのか考察する。(1)との結果を合わせ、オーキシン濃度変化の周期性と変調を制御する動的システムを推定する。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)
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[Journal Article] GRAS transcription factors regulate cell division planes in moss overriding the default rule2023
Author(s)
Ishikawa M, Fujiwara A, Kosetsu K, Horiuchi Y, Kamamoto N, Umakawa N, Tamada Y, Zhang L, Matsushita K, Palfalvi G, Nishiyama T, Kitasaki S, Masuda Y, Shiroza Y, Kitagawa M, Nakamura T, Cui H, Hiwatashi Y, Kabeya Y, Shigenobu S, Aoyama T, Kato K, Murata T, Fujimoto K, Benfey PN, Hasebe M, Kofuji R
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Journal Title
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America
Volume: 120
Issue: 4
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Presentation] An ABCB transporter maintains proper cell expansion by regulating cuticle formation in the moss Physcomitrium patens2022
Author(s)
Liechi Zhang, Yuko Sasaki-Sekimoto, Ken Kosetsu, Tsuyoshi Aoyama, Takashi Murata, Yukiko Kabeya, Yoshikatsu Sato, Mie Shimojima, Hiroyuki Ohta, Mitsuyasu Hasebe, Masaki Ishikawa
Organizer
日本植物学会 第86回大会
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