Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
光合成細菌の行う酸素非発生型の光合成では、光合成反応中心が光エネルギーを高い効率で吸収し、電子を受け渡すことで反応が始まります。本研究では光合成反応中心と集光アンテナ複合体Iの超複合体の結晶をX線自由電子レーザーの技術で解析することで、これまでの解析技術では捉えることができなかった、光エネルギーを吸収した後の非常に速い立体構造の動きを明らかにすることを目指しています。この解析に必要な微小な結晶を得ることに成功しているので、これらの結晶の品質を改善して立体構造解析を行います。
光合成細菌の光合成反応中心(RC)は集光アンテナ複合体I(LH1)と超複合体をとっており、光エネルギーを高い効率で吸収して、電子伝達鎖を駆動し酸素非発生型の光合成の初発の反応を開始する。本研究ではLH1-RC超複合体を対象としX線自由電子レーザーを用いて時間分解シリアルフェムト秒結晶構造解析して励起後の構造解析を明らかにすることを目指し、本学術領域の第1期においてLH1-RC超複合体の微小結晶を作成することができるようになった。そこで今期は結晶の品質を改善してデータ収集と解析を行うことを目指した。時間分解シリアルフェムト秒結晶構造解析に必要なLH1-RC超複合体の微小結晶を大量に調製することができるようになったので微小結晶を用いて室温でのシリアルフェムト秒構造解析を実施した。限られた実験時間の中で、5データセットを収集した。いずれも構造解析可能なデータではあったが、結晶の品質が室温では不安定なため、低分解能のデータしか収集できなかった。解析の結果、電子密度マップにてキノンやクロロフィルなどのリガンドを確認することができた。また並行して進めた光化学系IIのS状態遷移に関わる構造変化を時間分割シリアルフェムト秒で解析し、責任著者として論文にまとめた。また光化学系IIの変異体に関する構造解析内容を論文にまとめた。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Nature
Volume: 626 Issue: 7999 Pages: 670-677
10.1038/s41586-023-06987-5
Journal of Biological Chemistry
Volume: 298 Issue: 12 Pages: 102668-102668
10.1016/j.jbc.2022.102668
Coordination Chemistry Reviews
Volume: 471 Pages: 214742-214742
10.1016/j.ccr.2022.214742
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1185.html