Mechanisms of liver disease pathogenesis based on selenium homeostasis in the liver
Publicly Offered Research
Project Area | Integrated Biometal Science: Research to Explore Dynamics of Metals in Cellular System |
Project/Area Number |
22H04796
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Complex systems
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
有澤 琴子 東北大学, 薬学研究科, 助教 (00813122)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | セレン / セレノプロテインP / 鉄 / フェロトーシス / 酸化ストレス / NASH |
Outline of Research at the Start |
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の発症にはフェロトーシスが関与することが近年示唆されており、セレン・鉄の栄養学的過不足やこれら金属の代謝異常も疾患リスクとして指摘されている。 我々は最近、セレンを含むタンパク質であるセレノプロテインP(SeP)による肝細胞のレドックス環境制御が、鉄・過酸化脂質依存的な細胞死であるフェロトーシス発生にかかわる可能性を見出した。本研究は、セレンおよびセレン含有タンパク質による肝臓のレドックス制御機構を分子・細胞レベルから、個体レベルで解明することを目的とする。 本研究により、セレン・鉄の代謝異常に着目したNASH発症機序の解明と新規治療法開発への展開が期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、必須微量ミネラルであるセレンおよびセレン含有タンパク質による抗酸化機能に着目し、特にセレノプロテインP(SeP)を介した肝臓のレドックス制御機構を解明することで、肝疾患発症の機序理解、治療法開発に応用することを目指して研究を行なっている。 当該年度は、SePの関与が示唆されているNASHの背景にある鉄代謝と炎症性マクロファージに着目して解析を行った。 我々のこれまでの検討により、肝細胞におけるSePはセレンの細胞外への分泌に加え、リソソームの2価鉄亢進能を持つことが示唆されており、この背景で起こるリソソーム酸性度の増加に着目した。マウスマクロファージ由来RAW264.7細胞を本細胞をリポポリサッカライド (LPS) で刺激し、リソソーム機能が亢進している条件下で精製SePを添加すると、リソソームの酸性化亢進が見られた。またLPS刺激によるリソソーム酸性化は超硫黄ドナーの添加により抑制され、精製SePの添加により回復することがわかった。我々は、超硫黄化により活性低下したシステインプロテアーゼをin vitroでSePが還元し活性を回復することを見出しており、SePがリソソームにおいてタンパク質の超硫黄化を解除することにより、リソソーム酸性度を調節することが示唆された。 次に、炎症性マクロファージにおけるSeP代謝を検証した。LPSで刺激したRAW264.7細胞に精製SePを添加すると、GPx1/4の発現量が顕著に減少し、SeP受容体ApoER2の発現量も低下することが明らかになった。一方、取り込まれたSePは分解が抑制され、細胞内に貯留した。このSeP利用阻害の実行因子として、一酸化窒素の関与が示唆された。炎症性マクロファージにおけるセレン利用能の抑制は、抗酸化能の低下を招きNASH等の疾患に対して促進的に働く可能性がある。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(28 results)