Adaptive molecular evolution of metalloproteins/metal transporters in metal hyperaccumulator plants
Publicly Offered Research
Project Area | Integrated Biometal Science: Research to Explore Dynamics of Metals in Cellular System |
Project/Area Number |
22H04815
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Complex systems
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
西田 翔 佐賀大学, 農学部, 准教授 (40647781)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 金属トランスポーター / 金属タンパク質 / 重金属超集積植物 / 超集積植物 |
Outline of Research at the Start |
ZnやNiといった重金属は生命維持において必須や役割を担う一方で、許容濃度を超えると毒性を発揮する。しかし、鉱山などの重金属汚染土壌には重金属を超集積する植物種が自生することが知られており、これらの植物種は進化の過程で特殊な重金属集積/耐性能を獲得したと考えられている。本研究では、重金属超集積植物であるNoccaea属植物が独自に獲得した金属タンパク質あるいは金属輸送タンパク質における構造変化を生物情報学的解析により網羅的に同定し、その変化が重金属集積/耐性能に与える影響を解析することで、植物の金属環境適応における金属タンパク質・金属輸送タンパク質の分子進化を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、Zn/Ni超集積植物であるNoccaea属植物をモデルとし、重金属超集積植物が独自に獲得した金属タンパク質および金属輸送タンパク質における一次構造の変化を同定し、その変化が重金属集積性および耐性に与える影響を解析することで、植物の金属環境適応戦略における金属タンパク質・金属輸送タンパク質の分子進化を明らかにすることにある。 (1)IRT1における一次構造変化: 金属輸送体タンパク質の網羅的な配列比較から、Ni集積植物であるNoccaea japonica由来のNi吸収を担うIRT1に特異的なアミノ酸置換があることが明らかとなった。AlphaFold2を用いてIRT1の立体構造予測を行った結果、N. japonica由来のIRT1では金属輸送に重要な役割を担うことが予想される負電荷のアミノ酸残基が無電荷のアミノ酸残基に置換していた。そこで、N. japonica由来のIRT1とNi吸収能が低いNoccaea caerulescnes由来のIRT1の金属輸送能を酵母発現系を用いて評価した結果、N. japonica由来のIRT1の方がニッケル輸送活性が低いことが示唆された。 (2)選択的スプライシングによる一次構造変化の網羅探索: N. caerulescensのゲノム配列情報とRNA-Seqデータを活用することでN. caerulescensのスプライシングアイソフォームの網羅的な検出を行った。予備解析結果として、非集積植物種には認められない金属輸送体タンパク質におけるスプライシングアイソフォームが多数見つかった。またそれらの中にはスプライシングパターン変化により一次構造が変化するアイソフォームも認められており、金属輸送能に何らかの影響があることが予想された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
班員との連携により立体構造レベルでの理解が進み、効率的に実験を進めることができた。また対象植物種のゲノム配列情報を取得したことで、網羅解析の精度と速度を大幅に向上させることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)N. japonicaおよびN. caerulescens由来のIRT1をシロイヌナズナのIRT1欠損型植物に導入し、IRT1における一次構造変化が植物体の金属耐性および集積性にどのような影響を与えるのかを検証する。 (2)Noccae属特異的なスプライシングアイソフォームを網羅的に同定し、大腸菌、酵母、シロイヌナズナの遺伝子組み換え体を用いてそれらの機能解析を行う。これにより、金属環境適応に関与するスプライシングアイソフォームの発見を目指す。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)