Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
超温度場3DP研究領域では、局所加熱で発生する超温度場での特異な結晶成長メカニズムの解明を目的としている。超温度場では、大きい温度勾配が存在し、速い速度で結晶が融解・成長を繰り返すため、超温度場の理解のためには、正確且つ過冷却を含めた幅広い温度領域での融液の熱物性が必要である。そこで、本研究では、試料の汚染・不均一核生成を抑制できる非接触浮遊法を用い、3Dプリント材料の融液の熱物性測定を行う。
近年、金属3Dプリントでの単結晶組織形成や結晶方位の制御技術が開発され、メルトプールと結晶界面での成長挙動の解明が強く求められている。超温度場3DP研究領域では、急速溶融凝固プロセスの場となる超温度場をX線透過イメージング技術等によりその場観察することを研究項目に挙げている。その場観察結果の物理的な解釈および溶融凝固メカニズムの解明には、融液内の熱・物質輸送を支配する融液の熱物性値が不可欠である。また、超温度場では、鋳造等の従来プロセスに比べ、大きな温度分布とともに、局所的な深い過冷却部がメルトプールに形成されると考えられるため、その理解のためには、融液の熱物性値を過冷却領域も含めた幅広い温度領域で正確に取得することが要求される。そこで、本研究課題では、浮遊法を用いて融液の熱物性値を幅広い温度領域で取得し、融液の凝固過程のプロセスの物理的理解に資する基礎データを提供することを目的とする。本年度は昨年度に引き続き、Ti-Nb系合金の熱物性測定を測定するとともに、Ti-Mo合金の熱物性測定を行った。Ti-Nb系の合金の表面張力は、バトラーモデルを用いて純Tiと純Nbの表面張力から算出される表面張力と概ね一致することがわかった。また、Ti-Mo合金融体の密度測定の結果、Ti-Mo合金融体のモル体積は理想溶体を仮定して得られるモル体積と概ね一致することがわかった。また、本年度は上記の浮遊法を用いた熱物性測定に加えて、合金融体の液相線温度の測定も行った。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2023
All Presentation (5 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results)