Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
本研究では,金属3Dプリンティングを用いて,従来法では実現できなかった超準安定β相(super-metastable β phase)を有する新規β型チタン合金の創出を目指す.金属3Dプリンティングを用いると,従来法では不可能な合金組成においてもβ相を室温近傍で凍結できると考える.このようにして作製したβ相は極めて不安定であり,従来のチタン合金の常識を超える機能特性(超微細α/βラメラ組織と高温形状回復現象,超低弾性率化,巨大超弾性回復歪み)が発現すると予測している.本研究では,このような「超」準安定β相が力学的バルク特性にどのような影響を及ぼすかを徹底的に解明する.
本研究では、超温度場3DPを用いて従来法では実現できなかった超準安定β相(super-metastable β phase)を有する新規β型チタン合金の創出を目指す。従来法では析出物が生成するなどして過飽和β相を得ることが不可能であった合金組成においても、超温度場を用いることでβ相を室温で凍結できると考えた。このようにして作製したβ相は極めて安定性が低い(=不安定)はずである。準安定β相を利用した様々な機能性はβ相の安定性が低いほど良好な特性を発現することがわかっている。そこで本研究では,従来のチタン合金の常識を超える機能特性(超微細α/βラメラ組織と高温形状回復現象,超低弾性率化,巨大超弾性回復歪み)の発現を超温度場3DPにより目指すこととした。具体的には、準安定チタン合金として既に従来法で研究の実績があるTi-Cr-Sn合金をターゲットとし、β相安定化元素であるCrをなるべく少なく、α安定化元素であるSnをなるべく多くした合金組成において、β相の凍結(CrとSnの強制固溶)を試みた。本年度は、昨年度のまでの成果をもとに、室温付近で超弾性を発現しうる組成の造形体の作製を試みた。昨年度の研究より、CrとSnの組成は仕込み値からずれることがわかっており、本年度はそのずれを見込んで原料純金属粉末の混合比率を変化させた。その結果、造形体の組成を上述の目標通りに制御することに成功した。造形体の内部にはTi3Snなどの金属間化合物やω相などの析出物は存在せず、結晶方位も既報のとおりに制御可能であった。さらに、室温にて力学試験を行った結果、目的通りに、造形まま材において超弾性を発現させることができた。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2024 2023
All Journal Article (5 results) (of which Peer Reviewed: 5 results, Open Access: 2 results) Presentation (4 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)
Journal of Alloys and Compounds
Volume: 991 Pages: 174509-174509
10.1016/j.jallcom.2024.174509
ISIJ International
Volume: 63 Issue: 7 Pages: 1159-1171
10.2355/isijinternational.ISIJINT-2023-013
Materials Science and Engineering: A
Volume: 869 Pages: 144790-144790
10.1016/j.msea.2023.144790
Materials Characterization
Volume: 199 Pages: 112850-112850
10.1016/j.matchar.2023.112850
Materials
Volume: 16 Issue: 13 Pages: 4526-4526
10.3390/ma16134526