Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
地震は観測できるが,流体の地球物理的な観測は難しい。このことが,Slow-to-Fast地震の発生・発達の素過程に果たす流体の役割の理解を妨げている。模擬断層面を有する1辺600mm四方の試験片に対して,注水し流体のSlow-to-Fast地震への関与が明確に解明可能な室内岩石実験を行う。Slow地震を試験片断層面上に埋め込んだ歪みゲージより直接計測し,Fast地震を歪みゲージとAE計測で捉える。様々な流体分布条件・応力条件下での,Slow-to-Fast地震の素過程を実験的に明らかにする。
初年度に,12チャンネル,16bit,2MHzの計測条件でAEの連続収録が可能なAE計測システムを導入した。本AEシステムで取得したAEの連続データから地震学的手法を用いてfast slipもしくはslow slipに関する弾性波を取得し,その変遷を知る事ができる。本年度は,導入したAE計測システムの様々なテスト,評価を行い,計測システムの構築と性能評価を実施した。AEロガーで取得された信号をSSDにリアルタイムで書き出す事が可能なPCを導入し,データ書き出しに遅れがないかを,ストレステスト等を行う事で上記計測条件でのシステムの堅牢性を確かめた。さらに,その過程で,実験中の間隙水圧の分布や伝播をより網羅的に取得するために,断層を含む試験片の弾性波速度をモニタリングすることとした。これは垂直歪みを補完するする物理量の計測となる。そこで,AE計測の分野での弾性波速度モニタリングに必要なスイッチングシステムを導入した。このデバイス選定・既存の計測システムへの組み込み等も研究時間を割く必要があった。残念ながらマンパワーが不足して思うように研究が進まない部分もあったが,計測システムは,ほぼ完成しており,あとは実験を実行し,データを収集するのみとなった。もちろんいくつかの予備実験は実行しており,各種計測システムのテストに加え,科学データも集まりつつある。本研究プロジェクトの第二期の公募研究にも応募した。今後も継続して本研究を完遂したい。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Journal Article (4 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results, Peer Reviewed: 4 results, Open Access: 3 results) Presentation (3 results) (of which Int'l Joint Research: 3 results, Invited: 1 results) Remarks (2 results)
International Journal of Rock Mechanics and Mining Sciences
Volume: 174 Pages: 105631-105631
10.1016/j.ijrmms.2023.105631
IEEE Transactions on Geoscience and Remote Sensing
Volume: - Pages: 1-15
10.1109/tgrs.2024.3352817
Journal of Geophysical Research: Solid Earth
Volume: 128 Issue: 8
10.1029/2023jb026839
Communications Earth & Environment
Volume: 3 Issue: 1 Pages: 286-286
10.1038/s43247-022-00610-7
https://yusukemukuhira.com/publication/
http://www.ifs.tohoku.ac.jp/geo/