Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
申請者の研究グループでは最近、電解還元反応を用いることで、CO2が一電子還元されて生じるCO2のラジカルアニオン種が、インドールを初めとするヘテロ芳香環に脱芳香族化を伴いながら導入され、条件によってはさらにもう一分子のCO2と効率的に反応するダブル/モノカルボキシル化反応の開発に成功している。本カルボキシル化反応では、一挙に2分子または1分子のCO2が、安定で反応性の低いヘテロ芳香環に導入され、合成的価値の高い様々なカルボン酸誘導体を合成できる画期的な反応である。この反応の反応性や選択性の向上には、情報科学の利用が役立つことが期待されるため本研究で実施する。
まず、報告者は情報科学を駆使して、電解ラジカル反応に関する検討を行った。従来からCO2を用いた不斉電解カルボキシル化に関する報告はあったが、90%以上のエナンチオ選択的な反応は達成されておらず、未解決の課題であった。そこで、機械学習を取り入れて、高い立体選択性を持つ電解カルボキシル化反応の開発に取り組んだ。まず、二座軸不斉リン配位子-パラジウム触媒を用いたアリル位カルボキシル化反応を試みたが、分岐型成績体が中程度の不斉収率で得られるに留まった。そこで、数値化した配位子の電子的、立体的要因を記述子として用い、機械学習を活用して不斉収率の向上に挑戦した。その結果、63.3% eeの高い不斉収率が達成されたものの、さらなる改善は見られなかった。そこで、配位子の構造的なダイナミックに変更させた検討をしたが、57% eeで頭打ちとなってしまった。しかし、立体選択性の改善プロセスにおいて、機械学習が有用であることを実証することができた。一方で、静岡大学グリーン科学技術研究所の間瀬 暢之教授によるファインバブルガスフロー装置を活用し、β-アミノ酸の合成にも取り組んだ。CO2をファインバブル化して、可視光照射下で基質と反応させることで、アミンとアルケンを内包する基質から32%で目的の環状のβ-アミノ酸を得ることができた。その後、フロー装置の条件検討により、わずか3.2分間の可視光照射で72%の収率でβ-アミノ酸が得られることがわかった。この共同研究は、デジタル有機合成が目指す反応のフロー化に貢献し、今後はベイズ最適化や機械学習を用いて収率や選択性の向上を図ることを考えている。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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