Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
本研究では、有機化学的な発見をより加速できるマイクロフロー自動合成と機械学習の活用法を提案し、その概念実証を目指す。0.1秒未満で完結する超高速反応および相互作用する複数の因子が異なる反応を誘起する複雑系に着目し、従来手法では取得困難であった高価値データをフロー合成法により取得する。また、A02班が目標とする自動化システム構築により取得データ数を増やす。取得した多量の高価値データを、A03班と共同で機械学習を活用して解析し、迅速反応最適化のみならず、新たな学理構築の実現を目指す。
本研究では、マイクロフロー自動合成と機械学習の活用によって有機化学的な発見の加速を目指し、3年間でインドリルメチルのマイクロフローアミノ化法の開発、ベイズ最適化を用いた反応条件の最適化、およびその自動化に取り掛かる計画である。2022年度はマイクロフロー法によるアミノ化法の開発とそのデータベース化に取り組んだ。インドール-3-メタノールを基質として、アミンを求核剤としたフローでのハロゲン化~求核置換反応を開発した。本反応では反応性の高いハロゲン化剤(三臭化リン)を用いてハロゲン化し、これを速やか(0.02秒)に続く求核置換反応に活用することで、良好に反応が進行することを見い出した。基質適用範囲の検討も実施した。種々の置換基をもつインドール-3-メタノール類縁体において、フローでの求核置換反応に成功した。また、種々のアミンを用いて求核置換反応を検討したところ、第一級アミンおよび第二級アミンのいずれも良好に求核置換反応が進行した。プロリン類縁体やグリシン類縁体といったアミノ酸類縁体についても、それぞれ収率84%、83%で反応が進行し、当初計画していた収率80%以上の目標を達成できた。これらのデータは電子実験ノートの活用によって効率よくデジタルデータとして保管した。以上の通り、2022年度に計画していた反応開発とデータベース化は完了した。本成果によって、論文発表1件および国際学会発表(招待講演、口頭)1件を報告した。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
All 2023 2022
All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results, Open Access: 1 results) Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Invited: 1 results)
Communications Chemistry
Volume: 6 Issue: 1 Pages: 47-47
10.1038/s42004-023-00837-1