Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
本研究では生体分子、低分子化合物、光を用いて可逆的に遺伝子発現を制御できる手法の構築に取り組む。天然の細胞が持たない、光の波長に応じた高い効率の遺伝子発現の活性化、不活性化の制御をシンプルな系で実現することを目指す。
細胞内における遺伝子発現は転写調節因子によって発現量が巧妙に調節されており、細胞機能を維持するための基盤となるシステムといえる。そのため、外部刺激を利用した転写量の自在な制御法を再構築できれば、無細胞も含めたさまざまな遺伝子発現系を任意に動かすことが可能となる。光は範囲、時間、量を選択して照射することができるため、時空間的な操作が可能な外部刺激源として生命活動の制御に利用されている。そこで、本研究では、光応答性のリガンドを利用した遺伝子発現の光制御システムの開発を行うことを目的とした。近年超解像イメージング等へ応用されているphotoactivatableな蛍光色素に着目し、細菌由来の薬剤排出に関わる転写因子の機能と組み合わせることで光応答性の遺伝子発現制御システムの構築に取り組んだ。この転写因子は通常は対応するDNA配列に結合することで薬剤排出に関連する遺伝子を制御するリプレッサーとしてはたらいている。ここにリガンドが結合すると、DNAから解離し、下流の遺伝子発現が活性化される。芳香環を有するカチオン性の化合物がリガンドとしてはたらくことが知られており、光照射によってカチオン性を示す色素をリガンドとして利用できるのではないかと考えた。上記のデザインに基づき、光応答性リガンドとなるphotoactivatableな色素を合成した。光照射を行ったところ速やかに変換が起こり、発色団の形成に伴い蛍光の大幅な増大が確認された。光照射前後における転写因子タンパク質との結合を評価したところ、光照射後の化合物は強く結合することが確認された、続いて無細胞転写系による遺伝子発現量を評価したところ、光照射後ではmRNA量の増加が見られ、本遺伝子発現制御システムの光駆動化に成功した。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Chemistry Letters
Volume: 53 Issue: 1
10.1093/chemle/upae003
ChemBioChem
Volume: 25 Issue: 4
10.1002/cbic.202300799
Biosensors and Bioelectronics
Volume: 247 Pages: 115862-115862
10.1016/j.bios.2023.115862
Angewandte Chemie International Edition
Volume: 62 Issue: 40
10.1002/anie.202308565
Volume: 62 Issue: 18
10.1002/anie.202301704
医学のあゆみ 生体イメージングの最前線
Volume: 286 Pages: 337-342
化学12月号
Volume: 12 Pages: 62-63
Inflammation and Regeneration
Volume: 43 Issue: 1 Pages: 18-18
10.1186/s41232-023-00268-4
Analysis & Sensing
Volume: 3 Issue: 4
10.1002/anse.202200081
Nanotechnology
Volume: 34 Issue: 5 Pages: 055703-055703
10.1088/1361-6528/ac9c6a
Advanced Optical Materials
Volume: 10 Issue: 18 Pages: 2200474-2200474
10.1002/adom.202200474
Chemical Science
Volume: 13 Issue: 25 Pages: 7462-7467
10.1039/d2sc02364d
Macromolecular Chemistry and Physics
Volume: 223 Issue: 14 Pages: 2200027-2200027
10.1002/macp.202200027