二次構造モチーフに着目したデザイン戦略によるタンパク質複合体のボトムアップ構築
Publicly Offered Research
Project Area | Bottom-up creation of cell-free molecular systems: surpassing nature |
Project/Area Number |
22H05426
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Transformative Research Areas, Section (II)
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
小林 直也 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (60781945)
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Project Period (FY) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥9,620,000 (Direct Cost: ¥7,400,000、Indirect Cost: ¥2,220,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
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Keywords | タンパク質複合体 / タンパク質デザイン / 計算機デザイン |
Outline of Research at the Start |
本研究では、二次構造モチーフに着目したドメインスワッピングタンパク質複合体構造の計算機デザイン戦略により、様々な種類のタンパク質からボトムアップにタンパク質複合体構造を自在に創出する方法論の確立を目指して、複合体デザインが可能なタンパク質構造データベースの作成、汎用的なタンパク質複合体構造設計手法の開発、創り出したタンパク質複合体の網羅的物性評価系とカタログ化手法の開発を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、二次構造モチーフに着目したドメインスワッピングタンパク質複合体構造の計算機デザイン戦略により、様々な種類のタンパク質からボトムアップにタンパク質複合体構造を創出する汎用的なデザイン手法の確立を目指して、(1)複合体デザインが可能なタンパク質構造データベースの作成、(2)汎用的なタンパク質複合体構造設計手法の開発、(3)創り出したタンパク質複合体の網羅的物性評価系とカタログ化手法の開発を行う。 2022年度、「(2)汎用的なタンパク質複合体構造設計手法の開発」として、ドメインスワッピングタンパク質複合体構造を創出する計算機デザイン手法を開発した。開発した手法を天然の小型タンパク質に適用し、ホモ2量体構造のタンパク質複合体の設計を行った。設計したタンパク質を組換え大腸菌発現系を用いて生合成し、精製して、サイズ排除クロマトグラフィー-多角度光散乱測定、円偏光二色性分光測定、紫外・可視分光測定、X線結晶構造解析により、溶液中における目的構造の形成能力と機能、立体構造を調べた。その結果、デザインしたタンパク質は、デザインの鋳型とした天然のタンパク質が持つ機能を保持したまま、設計通りのホモ2量体構造を形成することを確かめた。本研究で開発した複合体デザイン手法は様々な他のタンパク質に適用でき、また、ホモ多量体構造だけでなくヘテロ多量体構造やキメラタンパク質の設計にも拡張できると考えられる。2023年度は、この手法をヘテロ多量体構造やキメラタンパク質の設計に拡張するとともに、(1)と(3)の研究の完成を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、研究期間内に次の3つの実施を計画している。 (1)二次構造モチーフに着目したタンパク質構造インフォマティクス解析と複合体デザインが可能なタンパク質構造データベースの作成 (2)ドメインスワッピングタンパク質複合体構造の計算機デザイン手法の開発 (3)超並列物性スクリーニングによるデザインタンパク質複合体の網羅的物性評価系とカタログ化手法の開発
2022年度は、上記(1)-(3)のそれぞれの基盤技術を開発した。特に、(2)では、開発したデザイン手法を用いて実際に設計したタンパク質を生化学・物理化学実験と結晶構造解析により目的構造形成能力を評価したところ、狙い通りの構造を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度、「(1)二次構造モチーフに着目したタンパク質構造インフォマティクス解析と複合体デザインが可能なタンパク質構造データベースの作成」では、前年度に開発した技術に基づき、天然のタンパク質構造データベースに対して構造検索と構造・機能分類を行い、複合体デザイン可能なタンパク質データベースを作成する。(2)では、前年度に開発したデザイン手法を様々な種類のタンパク質に適用し、手法の拡張と汎化を試みる。(3)では、(2)で新たに作製するデザインタンパク質複合体を網羅的に評価するスクリーニング系の開発とデザインしたタンパク質複合体の性質をリストしたカタログを作成する。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)