Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
本研究では、能動的推論による意思決定の機構の全貌を明らかにすることを目指して、哺乳類の大脳基底核に相当する終脳の深部の神経細胞群の遺伝子発現プロファイリングや他の脳部位との神経結合パターンの解析を行ったうえで、各種の神経細胞ごとに神経活動のイメージングや操作を行うためのトランスジェニック系統を作成し、これらを利用して、終脳の表層と深層の神経細胞群の相互作用によって、能動的推論に基づく逃避行動がどのように制御されているのかを明らかにすることを目指す。本研究の成果は、哺乳類やヒトの脳で、内部モデルがどのように造られ、使われているのかを明らかにするための重要な手がかりを与えてくれると期待できる。
1: ゼブラフィッシュの終脳の神経回路網の解析: 終脳深部の各種神経細胞を標識したり操作するため、各種とタンスジェニック系統(抑制性神経細胞: Tg[gad67:gal4]、線条体直接路神経細胞に相当する細胞:Tg[tac1:gal4]、線条体間接路神経細胞に相当する細胞:Tg[penk:gal4]、淡蒼球神経細胞に相当する細胞:Tg[nkx2.1b:gal4]、 淡蒼球の一部の神経細胞: Tg[npy:gal4])を使って、終脳神経細胞群が形成する回路網の解析をおこなった。その結果、淡蒼球に相当する背側脚内核にはNPY陽性と陰性の細胞が存在し、NPY陽性の細胞は哺乳類には存在しないゼブラフィッシュ特有の物で、哺乳類の皮質に相当する外套部に直接神経を投射することを確定した。2:淡蒼球相当部位の神経細胞の遺伝子発現プロファイリング: 背側脚内核や外側外套下部は哺乳類の淡蒼球に相当すると考えられる。この部分には、NPY陽性細胞以外の細胞については特異的分子マーカーが知られていないので、その活動を計測したり特異的に操作することが難しい。この問題を克服するために、 1細胞遺伝子発現プロファイリングを、所属機関で利用可能な10xGenomics Chromiumを使って行った。その結果、背側脚内核の抑制性神経細胞が5種類のクラスターに分類されることを発見した。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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All Presentation (11 results) (of which Int'l Joint Research: 9 results, Invited: 6 results) Remarks (4 results)
https://cbs.riken.jp/jp/faculty/h.okamoto/index.html
https://www.youtube.com/watch?v=nrJJNBqONdU
https://www.riken.jp/pr/closeup/2021/20211227_1/index.html
https://www.youtube.com/watch?v=FurG6gS49bg