Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
生物の体は、前後軸、背腹軸のほかに左右の軸をもち、それに従い、左右非対称な内臓の位置や形が決められている。近年、組織を構成する個々の細胞自身も内在的な左右性をもつことが明らかとなっている。この細胞の左右非対称性である細胞キラリティは、細胞のもつ普遍的な属性であることが示されつつあるが、その起源は明らかとなっていない。申請者らは、その起源となりうるアクチン細胞骨格の動態をin vitroで発見した。本研究課題では、ショウジョウバエの貪食細胞を用いてin vivoで左右極性を決定するメゾ複雑体の発見を目指す。一見無秩序に見えるアクチン動態が左右極性のスイッチとなる機構を解明する。
生物の体は、前後軸、背腹軸のほかに左右の軸をもち、それに従い、左右非対称な内臓の位置や形が決められている。近年、組織を構成する個々の細胞自身も内在的な左右性をもつことが明らかとなっている。この細胞の左右非対称性である細胞キラリティは、細胞のもつ普遍的な属性であることが示されつつあるが、その起源は明らかとなっていない。本研究では、細胞内分子動態観察に適したショウジョウバエの貪食細胞および胚の後腸上皮を用いて、細胞の左右極性を決めるメゾ複雑体とそのスイッチ機構を明らかにすることを目的とした。(ii)ショウジョウバエ胚の後腸を用いてキラリティの向きの決定因子である1型ミオシンMyosin1Dおよび1Cの結合因子の探索を行った。まず、Myosin1Dおよび1CのN末端に蛍光タンパク質GFPをタグ付けさせたタンパク質を発現させる系統を作製し、これらを後腸上皮で過剰発現させたキラリティ形成期の胚を集め精製を進めている。これまで、3つのGFPナノビーズを用いたが十分な精製に至っておらず、引き続き検討を進めている。(iii)マクロファージを用いたアクチン細胞骨格のイメージングでは、領域内の技術を生かして膨張顕微鏡法を試みた、固定後や膨張後の蛍光検出がうまくいかず、条件検討を重ねている。また、クライオEMの観察では、幼虫から貪食細胞を取り出し、グリッド上で培養し、サンプル調製を行う条件を検討した。Myosin1Dまたは1Cを過剰発現させた貪食細胞を用いたサンプルをいくつか調整できたため、これから観察を行う。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2024 2023
All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results, Open Access: 1 results) Presentation (1 results)
Genes to Cells
Volume: 29 Issue: 5 Pages: 380-396
10.1111/gtc.13110