Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
近年、AI研究の進展によりビッグデータからの有益情報の発見が可能となった。また、センサ技術の発達により野生動物の行動情報を大規模に取得可能となった。しかし、これらの情報を迅速に解析する手法は十分に開発されておらず、「なぜたどり着けるのか?」という、生物の移動に関する根幹は謎に包まれている。本研究は、近年普及しつつあるCyber Physical System (CPS)を用いることで、個体差を考慮して動物の行動を起因する要因とそれらの関係や、行動ダイアグラムを介した個体―個体群間の階層性の解明を目的とする。
本研究はツキノワグマを対象に、景観構造などの環境因子と移動との関係を理解する。具体的には、クマの移動ナビゲーションに影響する要因間にインタラクションは存在するのか?、特に外的要因と他個体の影響を評価を行う。咋年度は、生態学的手法のうちintegrated Step Selection Analysisを用い、ツキノワグマの行動面での特定の景観に対する選択性と移動パターンの特徴を解明し、ツキノワグマは一般的に道路をリスクとして認識しており、人間が改変した景観に対するクマの性別固有の違いは季節に依存することを示唆した。そこで、実際に季節ごとにどのような道路に対してツキノワグマが横断をするかどうかを検証した。その結果、メスは繁殖期には交通量の多い道路の横断はほとんど見られないものの、秋にはその頻度が増加した。また、オスは反対に繁殖期のほうが道路を横断する頻度が多かった。以上から、季節や性別によって、特に交通量の多い道路に対するツキノワグマの障壁としての重みが異なることが示唆された。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Global Ecology and Conservation
Volume: 46 Pages: e02603-e02603
10.1016/j.gecco.2023.e02603
Journal of Mammalogy
Volume: 104 Issue: 1 Pages: 184-193
10.1093/jmammal/gyac101
https://asianblackbear.kagoyacloud.com/
http://web.tuat.ac.jp/~for-bio/index.html