Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
本研究では、人々のグループ(群れ)と一緒に移動しながら目的地まで誘導を行うロボットの構築を目指す。グループの誘導には、グループの一員として移動しながらも、時にはグループ全体の移動を制御するメカニズムの解明が必用不可欠である。そこで、センサネットワークを用いて、人々のグループに関する人々の位置を精緻に計測する。そして、生物の群れナビゲーションのモデルを利用しながら、その動きを再現する数理的・確率的なフォーメーション・モデルを構築する。構築したモデルをロボットに導入し、子供のグループを誘導するタスクを通じて、その効果を実フィールドで評価する。
本年度では、群衆環境において、人々のグループを先導する為に必要となるロボットのナビゲーション技術の研究を進めた。ロボットがツアーガイドといった人々のグループを先導し、目的地まで連れていく課題を対象とする場合、時に先導するグループ外の人々(子供)がロボットの前に割り込み、ロボットの移動を妨害するという敵対的な問題が生じ、結果として群衆ナビゲーションが失敗するという課題が昨年度の研究で明らかになった。本年度では、この課題に対応し、人のグループを連れていくために基礎となるナビゲーション技術の研究を進めた。こうした人々の割り込みを抑制し、最後まで群衆ナビゲーションを実施するためには、速度を下げずに移動することが重要となる。しかし、ショッピングモールといったロボットが、群衆ナビゲーションを行う環境では、周囲に多くの歩行者が存在するなかで、周囲の歩行者を自然に避けながらも、速度を下げずに移動するナビゲーション技術を構築する必要がある。上記問題に対応するため、本年度では、警備員の移動方法をソーシャルフォースモデルで再現するアプローチを実施した。とくに、忙しい状況にある警備員は、歩行者の割り込みを避けるため、1) 歩行者と視線を合わせず、2) 歩行者を回避する、という特徴を持つ事が明らかになった。この警備員の移動戦略を、ソーシャルフォースモデル上で再現し、様々な歩行者がいるショッピングモール上でのロボットの群衆誘導ナビゲーションを実現した。本ソーシャルモデルをロボットに適応することで、人々による割り込み率が8.5%程度となることが確認できた。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2024
All Presentation (3 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results)