Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
褐虫藻は単細胞の海洋性渦鞭毛藻であり、サンゴなど刺胞動物と細胞内共生を営むことで、サンゴ礁生態系を支える一次生産者としても重要な生態学的役割を果たしているが、褐虫藻のどのような行動原理が共生の開始や成立に寄与しているのかについては不明な点が多い。本研究では、宿主との相互作用を想定したジオラマ環境実験系を構築し、褐虫藻が環境変動に応答してどのように遊泳行動を変化させるのかを明らかにする。これらを通して、共生体による環境応答と宿主による体内生理応答とがどのように呼応してクロストークが起こり、共生成立へとつながるのかを解析し、共生関係の背後にあるアルゴリズムの理解を目指す。