Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
本研究は、胚発生過程において発芽後成長を特徴づけるプログラムの抑制メカニズムを明らかにすることを目的とする。これまでに発芽後成長プログラム異時発現マーカーとしてPYK10-EGFPを用い、本レポーターがが胚において異時発現する新奇変異体heterochronic expression of pyk10 (hep ; 仮称)を多数分離した。昨年度、hep変異体の2つは、lec変異との共通点が報告されているtanmei (tan)のアレル(WD40タンパク質をコード)であることを明らかにし、さらにtan変異体にはサイトキネシスに重大な異常があることを新たに見いだした。本年度は、tanの解析をさらに進めた。lec変異(lec1、lec2、sus3、abi3)とtan変異の遺伝学的関係を調べた結果、LECとTANは独立に発芽後遺伝子プログラムの抑制に関与するものと考えられた。一方、TANの機能メカニズムを明らかにするためにY2Hスクリーニングを進めたが、有望な相互作用タンパク質候補の同定には至らなかった。進化系統的解析から、PIKK関連タンパク質複合体のアッセンブリーへの関与が示されているASTRA複合体の構成成分である分裂酵母ASA1がオルソロガスな関係にあることが判明した。しかし、ASTRA複合体の構成成分のシロイヌナズナオルソログとの間でのY2Hアッセイでは相互作用を検出することはできなかった。また、tan変異体と野生型の根端(約0.2mm)のトランスクリプトーム解析を行い、tanで発現レベルが増加あるいは減少している遺伝子がそれぞれ1115および441個同定された。発現低下遺伝子グループにはM期特異的遺伝子の相当数がtan根端で発現低下していることがわかった。これらのことから、tanのサイトキネシス異常は遺伝子発現プログラムの異常を介するものであることが推定された。
(抄録なし)
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Plant Mol. Biol. Rep.
Volume: 32 Issue: 1 Pages: 19-27
10.1007/s11105-013-0596-x
http://www.agr.nagoya-u.ac.jp/~gaikan/hattori.html