Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では,バルクナノメタルの主な創製プロセスである強ひずみ加工プロセスを対象としたミクロ-マクロ有限要素解析を実施した。ここでは,加工プロセスと材料組織を関連付ける数値解析手法を強ひずみ加工プロセスへ応用するために,数値解析手法の拡張に取り組んだ。一般的な有限要素法は要素のゆがみ・つぶれによって超大ひずみを扱うことはできないことから,初年度は(1)有限要素メッシュを用いないメッシュフリー法の一種であるマーカー積分有限要素法および(2)数値解析中に適宜有限要素メッシュ形状を修正するアダプティブメッシュ制御法の2つのアプローチの強ひずみ加工問題への適用性を調査した。初年度の数値解析手法に関する知見を基に,次年度は代表的な強ひずみ加工プロセスのひとつであるECAEプロセスを対象にミクロ-マクロ有限要素解析に取り組んだ。ここでは,アダプティブメッシュ制御法が実装された商用有限要素解析ソフトウェアを利用した。マクロ加工プロセスの数値シミュレーションにおいて工具と試験片の接触・摩擦を扱うために動的陽解法を採用した。背圧を含む三次元数値シミュレーションを行い,対応する実験結果と比較して,数値シミュレーションで定量的な予測が可能であることを示した。このECAEプロセスの有限要素シミュレーションで取得したマクロ変形勾配履歴を基に,マルチパスECAEプロセスに対する多結晶組織の変形解析を行った。この間,500パーセント近くの相当ひずみが多結晶組織に付与され,多結晶組織全体および各結晶粒内で不均一かつ複雑に変形が発生する様子をシミュレートした。本数値解析で,結晶塑性構成モデルは塑性変形に伴う結晶粒回転をモデル中に内包しており,多結晶組織へ強ひずみを付与することで微細粒化を再現できると期待されるが,そのためには結晶粒内の微細な要素分割が不可欠であることが明示された。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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スマートプロセス学会誌
Volume: 印刷中
10031174548
日本鉄鋼協会”加工硬化特性と組織研究会”報告書(改訂版)
Volume: 改訂版 Pages: 205-209
鉄と鋼
Volume: 98 Pages: 283-289
130002127307
Volume: 98(印刷中)
http://samurai.nims.go.jp/WATANABE_Ikumu-j.html
http://www.nims.go.jp/personal/ikumu/
http://www.nims.go.jp/personal/ikumu/index.html