Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
βパイロクロア酸化物超伝導体AOs2O6(A=K, Rb, Csに対しTc=9.6, 6.3, 3.3 K)においては、OsO6の作るかごの中のアルカリ原子のラットリングが超伝導クーパー対を作る引力の起源となっていることが、物性研廣井らのこれまでの系統的な研究から明らかになっている。殊に、KOs2O6では、電子比熱係数から見積もられる多体効果による質量増強因子λが約6と極めて大きく、超伝導転移に伴う比熱の大きな飛びなどから極めて強結合の超伝導が実現していることが明らかになっており、その電子状態は大変興味深い。我々は、昨年度KOs2O6のdHvA振動の測定に成功し、フェルミ面を完全に決定し、また多体効果による質量増強がλ=5--8であり、電子格子相互作用によるものとしては異常に大きいことを示した。A=Rb, Csにおいても高圧下においてはTcがA=K並みに増大することが知られており、その電子状態の変化を調べることはたいへん興味深い。そこで、今年度はA=Csについて26.4 kbarの高圧までdHvA振動測定を行った。CsOs2O6のフェルミ面は以前の我々のdHvA測定で完全に決まっている。圧力印加によりTcは従来の報告と同程度の増大を示した。dHvAデータの詳細な解析はまだ行っていないが、有効質量も若干増大しているようである。上部臨界磁場の解析おもあわせて行い、結合係数λの圧力変化を考えたい。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2013 2012 2011
All Journal Article (7 results) (of which Peer Reviewed: 7 results) Presentation (20 results) (of which Invited: 5 results)
Phys. Rev. B
Volume: 85 Issue: 18 Pages: 180503-180503
10.1103/physrevb.85.180503
J. Phys. Soc. Jpn.
Volume: 81 Issue: 8 Pages: 084703-084703
10.1143/jpsj.81.084703
J. Phys. Soc. Jpn
Volume: 81 Issue: 5 Pages: 54703-54703
10.1143/jpsj.81.054703
210000109522
Phys.Rev.Lett.
Volume: 107 Issue: 17 Pages: 176402-176402
10.1103/physrevlett.107.176402
Phys.Eev.Lett.
Volume: 107 Issue: 16 Pages: 166402-166402
10.1103/physrevlett.107.166402
Volume: 80 Issue: 7 Pages: 074715-074715
10.1143/jpsj.80.074715
Phys.Rev.B
Volume: 83 Issue: 21
10.1103/physrevb.83.214513