Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
本公募研究では、密度汎関数理論の枠内で、経験的パラメーターを用いることなくファン・デル・ワールス(vdW)力を記述できるファン・デル・ワールス密度汎関数 (vdW-DF) の効率的アルゴリズムの実装、ならびに汎関数の高精度化を目的としている。平成24年度は、分子複合体や固体に対するvdW-DF2-C09の適用計算を行った。この汎関数の系統的な精度の検証を行い、より高精度で汎用的なvdW-DFを開発するための指針の一つを得ることを目的とした。 vdW-DF, vdW-DF2, vdW-DF-C09, vdW-DF2-C09を(1)弱い分子間相互作用のベンチマークとして用いられる非共有結合分子対の組、S22データセッのバインディングエネルギーと、(2)金属、半導体、絶縁体の固体の平衡格子定数の計算に適用し、系統的にvdW-DFの精度の検証を行った。その結果、vdW-DF2-C09は水素結合をvdW-DF2と同程度に記述できる一方で、分散力、あるいは水素結合と分散力の混在した分子対のエネルギーは一様に過小評価していることが分かった。一方、金属(Cu, Ag, Pd, Rh, Li, Na, K, Rb, Cs, Ca, Sr, Ba, Al)、絶縁体(LiF, LiCl, NaF, NaCl, MgO, C)、(SiC, Si, Ge, GaAs)の平衡格子定数を求めたところ、(零点振動の寄与を補正した)実験値に対する平均誤差(平均絶対誤差)は0.012 (0.044) %とPBEの誤差に比べて小さくなっていることが分かり、vdW-DF2-C09は固体の格子定数を精度良く計算できることが分かった。
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