分割統治法に基づく大規模電子状態計算法の確立と分子動力学法への応用
Publicly Offered Research
Project Area | Materials Design through Computics: Complex Correlation and Non-equilibrium Dynamics |
Project/Area Number |
23104512
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
下條 冬樹 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (60253027)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | オーダーN法 / 分割統治法 / 電子状態計算 / 分子動力学法 / シミュレーション / 並列計算 / 計算物理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で採用する分割統治法では、全系をドメイン(小部分)に分割し、各ドメインに対して隣接するドメインとは独立に電子状態を計算する。ドメイン内では正しく波動関数が得られるように、各ドメインの周りにはバッファー領域を設定して電子状態計算を行う。 今年度は、非断熱・非平衡ダイナミクスを扱う理論手法と本研究で提案するオーダーN電子状態計算法を結合するために、線形応答時間依存密度汎関数法で電子の励起状態を扱い、Fewest-Switches Surface-Hopping法により励起子の非断熱的な動的過程を追跡する分子動力学(MD)法を開発した。これにより、アモルファス有機半導体におけるsinglet fissionの機構を解明し、励起子ダイナミクスに複数の時間スケールがある理由を説明した。具体的には、128個の5,12-diphenyl tetracene分子(C30H20)(6400原子)を用いて、古典的な力場によるMD計算を行うことにより原子の初期配置を得た。分割統治計算を行う際は、各分子をドメインに選び、最近接の数分子をバッファー領域として選んだ。ドメイン+バッファーの系に対して、バッファーの外側からの分子の影響を取り入れて非断熱第一原理MD計算を行い、(1) 各分子間の励起子の遷移確率、(2) 各分子上で励起子が消滅する確率、(3) singlet fissionにより二つのスピン三重項の励起子が生じる確率を求めた。観測された励起子ダイナミクスを再現するためには1 ns程度の計算が必要であるため、得られた遷移確率等を用いてkinetic Monte Carlo計算を行った。この計算により、分子のバックボーンプレーンが平行に配向した分子間がsinglet fissionのhot spotとなり、1 ps程度での急激な三重項励起子の増加に寄与していることが明らかになった。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(40 results)