Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
カルコゲナイド材料の相変化にともなう大きな屈折率変化を利用した、金属ナノ粒子のプラズモン共鳴スイッチングの高コントラスト化、ならびにその実証に関する研究に取り組んだ。相変化材料が有する閾値性・可塑性、ならびにプラズモン粒子系の非局所応答性を活用し、神経回路網を模倣したナノデバイスを構築することを見据えた研究である。前年度までは、相変化薄膜上に金ナノ粒子を単に配置し、相変化にともなう散乱光強度の変化を観察した。本年度は、スイッチングのコントラストを向上させるため、相変化材料を金ナノ構造で挟み込むサンドイッチ構造を採用し、金ナノ構造間の相互作用として、相変化にともなう共鳴シフトが大きな反対称モードに着目した。計算機シミュレーションによりスペクトル変化を見積もったところ、アモルファス相から結晶相への相変化にともなって、波長1,700nmから2,600nmへと非常に大きなピークシフトが確認された。上記の理論的考察をベースに以下の実験をおこなった。ガラス基板に蒸着した金薄膜上に相変化材料(GeSbTe)10nmをスパッタ成膜し、さらにその上に金ナノロッドを配置することにより、サンドイッチ構造を形成した。アモルファス化、結晶化を誘起する光源として、サブナノ秒パルスレーザ(波長532nm)、半導体レーザ(波長830nm)をそれぞれ使用した。単一金ナノロッドのスイッチング過程は、半導体レーザ(波長980nm)を照射し、その散乱光強度をモニターすることにより観察した。多くのナノロッド粒子において、アモルファス化にともなって散乱光強度が1.5倍程度増大し、結晶化によって初期値に戻るという過程が数10回繰り返し安定して確認された。また少数ではあるが、アモルファス化によって散乱光強度が減少する粒子も見られた。ロッドの形状の違いによるピーク位置の差異を反映した結果であると解釈できる。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Applied Physics Letters
Volume: 100 Issue: 6
10.1063/1.3683537
http://www.saiki.elec.keio.ac.jp/