Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
ヘリカルな構造を有するユウロピウム錯体Eu(L)をベンゼンジカルボン酸誘導体をリンカーに持ちいて鎖型に連結した化合物を薄膜化し、偏光発光機能を開拓することを目的に、研究に取り組んできた。Eu(L)の合成は独自の手法により確立し、これを応用し、Tb(L)等他の希土類イオンを中心金属にした錯体の合成にも成功した。このヘリカルな構造を有する一連の希土類錯体の構造とスペクトル解釈については、現在論文投稿中である。Eu(L)は紫外光励起によりEuイオン固有の赤色領域でのff発光を示す。これをリンカーで連結する手法を確立した。さらにEu(L)とTb(L)を種々の混合比で用い、リンカーで連結させると、特に混合比が5:5の際、室温から低温にすると発光色の明瞭な変調が生じる。このスペクトルを色度図で解析したところ、視覚とほぼ対応した。現在論文執筆中である。Eu(L)をリンカーで架橋しながら石英基板に累積させ偏光膜作製を試みた。面内・面外の放射光XRD測定から、異方性を持って鎖型錯体が成長していることを示唆する結果が得られている。現在、この薄膜の偏光性と前段階で合成したTb(L)との混合系の適用を実験していくための指針が明らかになった。さらに、Eu(L)の誘導体となる数種の希土類錯体の合成とその発光スペクトルの解釈に関し、5報の論文が国際学術雑誌に掲載された。また、国内学会での成果発表および招待講演の機会を得た。以上のように、本研究課題は偏光発光機能開拓の新たな手法を見出すことができ、今後の研究の発展に大きく寄与する成果を得られた。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2013 2012 2011
All Journal Article (8 results) (of which Peer Reviewed: 8 results) Presentation (34 results) (of which Invited: 5 results)
Dalton Transactions
Volume: 42 Issue: 19 Pages: 6936-6943
10.1039/c3dt50297j
Synthetic Metals
Volume: 164 Pages: 17-21
10.1016/j.synthmet.2012.12.020
Inorganica Chimica Acta
Volume: 406 Pages: 279-284
10.1016/j.ica.2013.04.006
Volume: 387 Pages: 321-326
Journal of the American Chemical Society
Volume: 12 Issue: 12 Pages: 5652-5661
10.1021/ja3001979
Dalton Trans.
Volume: 40 Issue: 10 Pages: 2249-2256
10.1039/c0dt01046d
SPring-8利用者情報
Volume: 16 Pages: 191-196
希土類
Volume: 59 Pages: 40-918
10028249565