Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究ではcytochrome P450の基質酸化反応の統合的理解を目指している。任意の可溶性P450分子に対する基質と基質特異性解析を迅速化するために、我々はこれまでにNADH固定化基板上に作成した小分子液滴アレイとNAD+選択的検出試薬を用いた基質検出アレイプラットフォームを開発してきた。本年度はまず、これまでの結果の再現性を確認し、その成果をヨーロッパ化学会誌であるChemBioChem誌上に報告した。一方、本年度の研究計画では、基質特異性が解析されている既知の様々なP450分子とそれらの基質小分子のペアを用いて上記プラットフォームの検証を行う予定であったが、東日本大震災等の事情のため、これまでに4種類のP450分子の発現系と精製系の予備検討準備を行うに留まっている。その代わり、平成24年度に実施する予定であった酵素溶液を液滴アレイ上へ噴霧する方法の予備検討を行った。すなわち、P450cam,putidaredoxin,putidaredoxin reductaseを含む溶液を、超音波スプレーノズルを用いて噴霧し、これらの酵素活性が保持されるかどうかを確認した。その結果、120kHz超音波ノズルを用いた溶液噴霧後も酵素活性は60-70%程度保持されていることが判った。本課題は平成23年度新規新学術領域研究が採択され、重複制限にかかるため取り消しとなったが、今後、より活性を失わない条件での酵素溶液噴霧を検討し、当初の目的を達成すべく研究を継続する予定である。
All 2011
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ChemBioChem
Volume: (In press)