TTF系ドナーを配位子とした有機鉄化合物を用いた新規分子磁性電導体の開拓
Publicly Offered Research
Project Area | New Frontier in Materials Science Opened by Molecular Degrees of Freedom |
Project/Area Number |
23110713
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
宮崎 章 富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 准教授 (40251607)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2012: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2011: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 分子電導体 / 分子磁性体 / 有機金属錯体 / 交換相互作用 / 分子ワイヤー / 国際研究者交流(フランス) / 二量化反応 / 熱励起三重項 |
Outline of Annual Research Achievements |
有機金属分子Me3TTF-C≡C-FeCp*(dppe) は鉄部位で1段階、TTF部位で2段階のレドックス挙動を示し、モノカチオン種ではFe3+のd電子スピンがTTF部位にまで非局在化している。DMF中-60℃でAg+による酸化で発生させたトリカチオン種溶液を室温まで加温すると、2つのカチオンのメチル基間に単結合が形成し、定量的にダイマージカチオンが得られた。反応過程におけるESRスペクトル変化、および想定される中間体のDFT計算の結果から、酸化により活性化されたメチル基のC-H結合のプロトンがDMF、もしくは溶媒中の不純物アミンにより2回引き抜かれて発生した =CH・ ラジカルが二量化したと結論付けられる。ダイマージカチオンの結晶中ではFe原子間を繋ぐ炭素鎖はクムレン構造をとっている。この塩は固体で非磁性であるが、凍結溶媒中のESRスペクトルでは熱励起三重項状態が検出された。さらにこのジカチオンにTHF中で強塩基であるtBuOKを作用させるとモノカチオン塩 が定量的に得られ、ESRスペクトルからはこのモノカチオンの不対電子スピンはTTF部位を含んだ有機架橋部位に非局在化していることが示唆される。 またTTF骨格に鉄ユニットを二つ導入した有機金属化合物、FeCp*(dppe)-C≡C-Me2TTF-C≡-FeCp*(dppe)を新たに合成した。この錯体の2つの鉄ユニット間の酸化還元電位の分裂幅は、酸化により得られたジカチオンにおける対応する値より小さい。これは後者の化合物では前者と比較して鉄ユニット間の距離が伸びた結果、相互作用が弱まったと考えられる。この錯体のカチオンラジカルは鉄部位間の交換相互作用の経路にTTF骨格が介在しており興味深い。現在この錯体のcis-, trans-異性体分離、ラジカル塩の単離およびその物性を検討している。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)