Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
細胞運動は、膜の極性化と細胞骨格のダイナミクスを必要とする最も基本的な細胞機能の1つであり、2次元での解析結果から、RacやRho、脂質キナーゼやホスファターゼといったシグナル分子の時空間制御の重要性が指摘されてきた。しかしながら近年、3次元での細胞運動に特異的に必要とされるシグナル分子が同定されるに至り、新たなパラダイムの構築が急務となっている。本研究は、DOCK8を欠損した樹状細胞では、3次元環境下での遊走が特異的に障害されるという申請者の知見を基に、その制御機構を解明することを目的とする。このため本年度は、以下のような研究を行い、研究の進展につながる成果を得た。1.T細胞や好中球を用いて遊走実験を行い、これらの細胞においても、DOCK8欠損により3次元環境下での遊走が障害されることを確認した。2.レトロウイルスベクターを用いて、Lifeact-GFPやミオシンL鎖-GFPを、DOCK8欠損細胞に発現させることに成功した。3.プルダウン法で解析する限り、DOCK8欠損樹状細胞でも、Cdc42の活性化は正常におこることを見いだした。これは恐らく、他のGEFにより、DOCK8欠損の影響が機能的に代償されているためだと考えられ、空間情報を加味した研究の必要性が示唆された。4.DOCK8の発現を欠く細胞株に、HAタグを融合させた野生型DOCK8およびその欠失変異体を発現させたトランスフェクタントを樹立し、DOCK8の局在や機能に重要なドメインを同定した。
All 2012 2011 Other
All Journal Article (7 results) (of which Peer Reviewed: 7 results) Presentation (14 results) Remarks (2 results)
PLoS ONE
Volume: 7 Issue: 9 Pages: e46277-e46277
10.1371/journal.pone.0046277
Blood
Volume: (In press) Issue: 19 Pages: 4451-4461
10.1182/blood-2012-01-407098
Chem. Biol
Volume: 19 Issue: 4 Pages: 488-497
10.1016/j.chembiol.2012.03.008
Volume: (In press)
Chem.Biol.
Proc.Natl.Acad.Sci.USA
Volume: 109 Pages: 3305-3310
Nature Immunol.
Volume: 12 Issue: 10 Pages: 1010-1018
10.1038/ni.2095
http://www.bioreg.kyushu-u.ac.jp/iden/