Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
1. 単一細胞と単離細胞核の圧縮試験倒立型顕微鏡に,恒温チャンバー,マイクロマニピュレータ,三次元電動マイクロマニピュレータ,画像記録・計測装置等を組み込んで,顕微鏡ステージ上で細胞および細胞核の圧縮試験を行えるようにした。Hanks’液中に浮遊させた細胞/細胞核を2台のマイクロマニピュレータにそれぞれ固定された微細ガラスマイクロプレートの間に把持する。一方のプレートのバネ定数は他方のものの100分の1以下であり,このプレートのたわみ量とバネ定数から試験中の圧縮荷重が求められる。まず,一方のマイクロプレートを0.32 um/sの速度で動かすことにより細胞の圧縮試験を行った。次に,細胞核単離液をチャンバー内に灌流させて,試験を行った細胞から細胞核を単離した後,同様にHanks’液中で単離細胞核の圧縮試験を行った。変形量と圧縮荷重の関係にHertzの接触理論を適用して細胞と細胞核のみかけの弾性率を求めたところ,それぞれ約0.6 kPa,細胞核は約1.2 kPaであった。細胞核は細胞全体よりも弾性率が約2倍大きかった。2. 接着細胞における細胞核負荷応力の推定遺伝子導入を行いF-アクチンと細胞核を蛍光標識した線維芽細胞を24時間培養した後,F-アクチン脱重合剤Cyto Dを投与する前後に共焦点レーザ顕微鏡を用いてF-アクチンと細胞核の三次元蛍光画像を取得した。F-アクチン/ストレスファイバー(SF)がほぼ完全に消失したCyto D投与60分後の細胞核の平均高さは,投与前の1.5倍であった。SFの消失により回復した細胞核のひずみは約0.33であった。また,圧縮試験により求めた単離細胞核のみかけの弾性率は平均約 2.1 kPaであった。このことから,接着線維芽細胞においてF-アクチン/SFにより細胞核が受けている圧縮応力は約0.7 kPaであると推定された。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2013 2012
All Presentation (3 results)