Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
Cmrエフェクター複合体は6種のCmrタンパク質(Cmr1-6)とcrRNAから構成されたリボ核タンパク質複合体である。発現・精製したタンパク質サブユニットを用いて、分子間相互作用を検討した結果、Cmr2とCmr3が相互作用することを明らかにした。次に、Cmr2-Cmr3複合体の結晶化を試みた結果、15%イソプロパノール、20 mM MgCl2、50 mM MES (pH 6.0)を含む条件で単結晶を得た。大型放射光施設フォトンファクトリーにて回折実験を行い、2.5~2.6Å分解能の回折データを収集した。Cmr2の結晶構造はすでに報告されており、Cmr2をサーチモデルとした分子置換法によって複合体の結晶構造を決定した。Cmr2-Cmr3複合体の結晶構造を解析した結果、分子境界付近に大きなクレバスが存在することが明らかとなった。また、本研究ではATPもしくは3’-AMPと結合したCmr2-Cmr3複合体の結晶構造を決定しており、これらヌクレオチドはクレバスの奥深くに結合していることが明らかとなるとともに、ヌクレオチド結合部位が少なくとも2か所存在することが判明した。また、Cmr3の立体構造はCas6と類似していることが分かった。Cas6はpre-crRNAのプロセシングに関わる酵素であり、Cas6に特有のくぼみ領域を用いてpre-crRNAの5’側に位置するssRNA領域と結合する。興味深いことに、Cmr3にもプラスにチャージしたくぼみ領域が存在し、それはクレバス形成に関わることが分かった。したがって、Cmr2-Cmr3に見られるクレバスはssRNAと相互作用することが推定され、結合していたヌクレオチドはssRNAの各ヌクレオチド残基をミミックしたものであることが推定された。Cmr2-Cmr3はssRNAと結合することから、このクレバスにssRNAが結合すると示唆される。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2013 2011
All Journal Article (4 results) (of which Peer Reviewed: 4 results)
J. Mol. Biol.
Volume: 425 Issue: 20 Pages: 3811-3823
10.1016/j.jmb.2013.03.042
Nature Structural & Molecular Biology
Volume: 18 Issue: 11 Pages: 1268-1274
10.1038/nsmb.2121
Nature Structural & Molcular Biology
Volume: 18 Issue: 11 Pages: 1275-1280
10.1038/nsmb.2144
Acta Crystallogr.Sect.F
Volume: 67 Pages: 1414-1416