Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
脳脊髄疾患に羅漢すると、病巣では神経回路が傷害を受ける。すると、神経組織が担っていた機能は失われ、病巣が形成した場所に依存して様々な症状があらわれる。症状を改善させるには、傷ついた神経回路を修復することが有望と考えられている。大人の神経回路は、末梢や発達期ほどではないが、自然に修復することが知られている。しかし、何が神経回路の修復を促すか、そのメカニズムは不明だった。脳脊髄の病巣に神経回路の修復ポテンシャルを高めるものが備わると考え、神経回路の修復に先立ち生じる組織学的変化を探索した。ここではマウスの脊髄背側に限局して脳脊髄炎を誘導し、病巣を詳細に解析したところ、神経回路の修復に先だって血管新生が生じていた。そこで血管内皮細胞と大脳皮質神経細胞を採取し、共培養することで、神経突起の伸長が促進するか検討した。すると、血管内皮細胞では神経突起の伸長を高める物質が合成されていることがわかった。薬理学的なスクリーニングにより分子の同定を進めた結果、プロスタサイクリンの働きが重要であることがわかった。そこで、プロスタサイクリンの働きを弱めたマウスを作成し脳脊髄炎を誘導したところ、神経回路の修復も抑制されることがわかった。以上のことから、脳脊髄炎後の神経回路の修復には、病巣の血管新生が大きく寄与することがわかった。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2013 2012 2011
All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (3 results) (of which Invited: 1 results)
Nature Medicine
Volume: 18 Issue: 11 Pages: 1658-1664
10.1038/nm.2943