アストロサイトの分化制御と多様性を生み出す分子メカニズム
Publicly Offered Research
Project Area | Neural Diversity and Neocortical Organization |
Project/Area Number |
23123502
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長尾 元史 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教 (00359671)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥10,660,000 (Direct Cost: ¥8,200,000、Indirect Cost: ¥2,460,000)
Fiscal Year 2012: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2011: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
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Keywords | 神経発生 / 幹細胞 / グリア / 神経幹細胞 / グリア分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
アストロサイトは哺乳動物の脳神経系において最も数の多い細胞種であり、神経伝達物質の取り込み、シナプス形成、血液脳関門の制御など、脳機能において重要な役割を果たす。哺乳類の中枢神経系の発生過程において、アストロサイトはニューロン産生後の発生後期に神経系前駆細胞から生み出される。近年の研究により、アストロサイトの発生は成長因子やサイトカインなどの外因性因子とエピジェネテック修飾などの細胞内在性プログラムの両方により制御されることが示唆されているが、アストロサイト分化の分子メカニズムについては未だ不明な点も多い。本研究では、脳の発生過程において、クロマチン制御因子であるHMGN (High mobility group nucleosome-binding)ファミリータンパク質が、アストロサイト分化を促進することを報告する。HMGN1、2、3は出生後あるいは成体の脳で、Sox9陽性のグリア前駆細胞とGFAP陽性のアストロサイトで発現がみられた。胎生期のマウス前脳由来の神経系前駆細胞で、HMGN1、2、3を過剰発現させたところ、HMGN1、2、3はアストロサイト分化を促進し、ニューロン分化を抑制した。逆に、神経系前駆細胞でHMGN1、2、3をノックダウンすると、アストロサイト分化の抑制とニューロン分化の促進が観察された。さらに、in uteroエレクトロポレーションによるマウス個体への遺伝子導入系を用いて発生後期の脳でHMGN1、2、3を過剰発現させ、出生後の脳を観察したところアストロサイト産生の促進がみられた。これらの結果より、HMGNは、アストロサイト分化促進において重要な役割を果たすクロマチン制御因子であることが示唆された。この成果により、アストロサイトの分化制御メカニズムの理解がさらに進んだと考えられる。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)