Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
再生の分子的実体として注目されている Dachsous:Fat(ダッカス・ファット)ヘテロダイマ系の振る舞いを数理モデル化して解析を行った。その結果、細胞分裂後のDachsous:Fat(ダッカス・ファット)ヘテロダイマの分配が、p: 1-p の関係を満たすとき、細胞分裂が適切なタイミングで停止することを見出した。更に、昆虫の脚やプラナリアの脚の切断時に生じる「遠位化」を、数理モデルに組み込むことによって、様々な再生現象を説明できることが分かった。ここで構築した数理モデルは、各組織のサイズを決める規則として有力な Steepness 仮説を拡張したものであった。また、この仮説上で予言されている直線状ではない勾配も本研究で導出することができた。 更に、 regeneration-dependent RNAi (rdRNAi) を用いたコオロギ脚の再生実験では、再生脚の長さが変化するが、この現象を構築した数理モデル上のパラメータを変化させることによって再現できた。また、上記で得られた知見を、周囲から細胞が崩壊してゆく2次元上の単純な系に適用した。これは、生物体においては、ヒドラやプラナリアにおいて顕著に観察されるように、構成要素は不断の崩壊と増殖によって更新され、機能や構造が維持されている事実を念頭においている。モデル上で、細胞表面上のヘテロダイマの量を多項式で表現した後、素イデアル分解を用いながら、ヘテロダイマのパターンが動的に維持される条件を求めた(Hiroshi YOSHIDA “A pattern to regenerate through turnover,” Biosystems, Vol. 110, pp. 43-50, 2012)。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2012 2011
All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (6 results)
Biosystems
Volume: 110 Issue: 1 Pages: 43-50
10.1016/j.biosystems.2012.08.001
Journal of Math-for-Industry
Volume: 3 Pages: 93-98
40019161242